一部のiPadでディスプレイをアップル純正以外の部品、ないし別のiPadの画面に交換すると、Apple Pencilが正常に動作しなくなる可能性があると米Forbesが報じています。

↑修理代を安く抑えたい人は要注意

 

この問題は第5世代および第6世代の12.9インチiPad Proと、第3世代および第4世代の11インチiPad Proに及んでいるとのこと。英国の修理業者リッキー・パネサール氏は、iPadのディスプレイを別のiPad画面と交換したところ、Apple Pencilでまっすぐな線が描けなくなったと述べています。

 

なぜ、こんな問題が起こるのか。パネサール氏は「画面が元のロジックボード(基板)に接続されている場合のみ、ペンシルの機能が動作するようプログラムされたメモリーチップを画面に搭載している」ためと説明しています。

 

ほか5月には大手掲示板Redditで、中古業者から第6世代iPad miniを勝った人が同じ問題を抱えていると投稿していました。

 

アップルは以前から、こうした「シリアル化」(デバイス本体と部品をシリアル番号でひも付ける)方式を使ってきたことが知られています。たとえばiPhone 13シリーズでも、画面を交換すると元の画面の制御チップを移さない限り、顔認証のFace IDが機能しないことがありました。批判を受けたアップルは、その後にチップの移植なしにFace IDが動くソフトウェアアップデートを配信しています。

 

パネサール氏は、アップルや正規代理店で修理を受けるのと、非正規の修理業者とでは価格差が非常に大きいことを指摘しています。実際、アップル公式サイトで第6世代12.9インチiPad Pro Wi-Fiモデルでバッテリー交換以外の「その他の損傷」を見積もると、AppleCare+に加入していない場合は12万8,800円となっています(加入時は4,400円)。

 

今後、アップルの対応を見守りたいところです。

 

Source:Forbes
via:AppleInsider