やっぱり設備がすごかった!

39ヶ月ぶりの再開

 新型コロナウイルス感染拡大で、2020年3月の供用開始からわずか2週間足らずで閉鎖された羽田空港第2ターミナル国際線エリア。この“封印されし空港ビル”が、2023年7月19日に運用を再開しました。同日午前9時前、同ターミナル運用再開後の初便であるNH859便(香港行き)が、出発しています。


運用再開初日の羽田空港第2ターミナル国際線エリアの様子(2023年7月19日、乗りものニュース編集部撮影)。

 同空港の第2ターミナルは長らく、国内線専用の施設として運用されていましたが、羽田空港の国際線が大幅な増便が見込まれるなか、ANAの一部国際線が発着できるよう、第2ターミナルの一部を拡張する形で、この国際線エリアが誕生しました。

 しかし、先述のとおりコロナ禍で国際線は大幅に減便。同エリアは一時閉鎖後、一般の旅客が入れない状態が続いていました。閉鎖期間中の同エリアは、テレビドラマやCMのロケ地、航空会社の社内イベント、音楽イベント会場などに活用されてきました。

 同エリアの出発フロアは最大18mの天井をもち、滑走路に面した区画の壁が全面ガラス張りが特徴的です。また、自動手荷物預け機や4人で同時利用できる最先端のスマートレーンなどを備わります。保安検査場を抜けた制限エリアには、国内最大級となる約1300席の総座席数をもつANAのラウンジも設置されているほか、和食やラーメン、餃子なども楽しめるフードコートも設置されています。

再開後の「封印されしエリア」どの路線で乗れる?

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 再開後の第2ターミナル国際線エリアは、まず午前5時から13時30分までの時間で運用されます。ANAによると、再開にともなって、羽田→ロンドン、上海・虹橋、香港、台北・松山行きの計5便が第2ターミナル出発に切り替わるとのこと。


報道陣からの質問に答えるANAの井上慎一社長(2023年7月19日、乗りものニュース編集部撮影)。

 再開初日はこの5便あわせて、約800人の乗客の搭乗を見込んでおり、5便平均で7割近い搭乗率を予定しています。同社は今後も国際線の増便にともない、第2ターミナルから運航する路線を拡充する予定としています(データは前日時点)。

「たいへんうれしく、ワクワクしています。(第2ターミナル国際線エリアは)は、国内線との乗り継ぎが便利で、お客様にきっと喜んでいただける素晴らしいターミナルであると確信しています。日本政府の目標である『できる限り早い時期にインバウンドの年間5兆円』を達成し、日本経済を盛り上げていくための要になるとも信じています」。

 再開初日にあたり報道陣からのインタビューに答えたANAの井上慎一社長は、今回の運用再開について次のように話します。