車体拡幅に50mm低床… りんかい線「新車」の概要は JRベースにするかは検討中
現行の70-000形はアラサーです。
全8本を置き換え予定
東京臨海高速鉄道りんかい線で使われる70-000形電車(画像:写真AC)。
りんかい線を運行する東京臨海高速鉄道が2023年7月、持続可能な社会の実現へ向けた資金活用の枠組み、いわゆる「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」を公表しました。これでは投資の詳細として、鉄道車両の導入にも言及されており、同社は「低炭素交通としての旅客鉄道輸送の機能発揮を実現する」としています。
現行で運用されているのは70-000形電車です。JR東日本の209系電車をベースに1996(平成8)年に登場しました。走行機器や案内機器などを更新しているとはいえ、運用開始から30年が近づき老朽化は否めません。公表された車両の概要は以下の通りです。
・事故時に利用客の生存空間を確保する、衝撃吸収構造や剛性を向上させた構体の採用
・車体幅の拡幅による混雑時の圧迫感の緩和
・視認性の高い車内案内表示器の搭載
・全車両への防犯カメラ設置に加え、通話機能を有した非常通報器の搭載による車内のセキュリティの向上
・現行車両よりも車両床面の高さを50mm低減
・各車両にフリースペースを設置
・ドア開閉予告装置のほか、開いているドアの位置を「ピンポン」音で知らせる「誘導鈴機能」の搭載
・手すりや吊手の利便性向上
車体や基本設計を、直通するJR東日本の車両ベースとするかについては検討中だそう。また、現行の70-000形は全部で8編成ありますが、東京臨海高速鉄道によると全てを順次置き換えるとのこと。なお捻出された70-000形の今後については、他社への譲渡を含めて様々な可能性を考慮するとしています。