ウクライナへの支援物資輸送に“早期警戒機をお供させます”なぜ? 豪国防相は明言避ける
物資の監視とは言うけど…ねえ。
支援物資を守るのに役立つ
オーストラリア国防省は現地時間の2023年7月10日、 ウクライナへの軍事物資や人道支援物資輸送の円滑化を図るために、ドイツへ早期警戒管制機(AEW)E-7A「ウェッジテイル」を派遣すると発表しました。
E-7A「ウェッジテイル」(画像:オーストラリア空軍)。
ドイツへの駐留は10月になる見通しで、機体と乗組員及び地上職員最大1000人を約6か月間派遣する予定です。
あくまでも支援目的のためということで、ロシア及びベラルーシ領空へはもちろん、ウクライナの領空にも入らず、ポーランドや他の近隣諸国を経由してウクライナへの支援物資の輸送を追跡するようです。
派遣の意義に関して、オーストラリアのリチャード・マールズ国防相は「国際社会からウクライナに流れる、重要な支援を確実に守るのに役立つ」としています。また、派遣中に提供する“機能”についても地元メディアに問われたようですが、明言は避け、「他の作戦が行われているタイミングにおいて重要な役割を果たすだろう」と発言したようです。
なお、E-7Aはアメリカのボーイング製で、長距離監視レーダーを使用し広範囲の監視ができるため、約850km離れた先の脅威を検出することも可能です。そのため、ウクライナ西部を攻撃するため飛行する巡行ミサイルやドローンを捉えることも容易で、さらに、地上部隊や周辺の航空機に機内から、それらの脅威を排除するよう直接指示を出すことも可能となっています。