チェルシーのMFミヒャエル・バラックは、17日に行われたリバプール戦の後半、MFモモ・シッソコに対する危険なチャージで退場処分を受けた。

 プレミアリーグ序盤の大一番となったライバル対決の後半6分、ボール争いからシッソコの足を踏みつけたバラックに対し、マイク・ライリー主審はレッドカードを提示。その後試合は、10人となったチェルシーが、FWディディエ・ドログバのゴールを守り抜き、1−0で勝利を収めた。

 キャリア初の一発退場を受けたドイツ代表キャプテンは、試合終了と同時にシッソコのもとを訪れ、自らのプレーを詫びたという。

「シッソコを傷つけるつもりはなかった。だから、試合が終わってから謝りに行ったよ。あのシーンをテレビで観たけど、やはり許されるプレーじゃない。ボールを奪いに行くのが遅くなりすぎて、あんな結果を招いてしまった。イエローカード2枚で退場したことはあったけど、一発レッドで退場というのは、キャリアでもはじめてのことだ…」

 一方、ブルーズの指揮官、ジョゼ・モウリーニョは、反省するバラックを擁護した。


「レッドカードは正当なジャッジだった。バラックは出足が遅れて、ボールではなく、相手の足を蹴ってしまったのだ。しかし、私は怒っていない。彼は、一瞬でも早く足を入れて、ボールを奪おうとしただけ。戦う姿勢をプレーを見せたプレーだった」

 今夏チェルシーが敢行した大型補強の目玉として獲得したバラックも、いまだチームにフィットできず、苦しい状況が続く。フェアプレーを身上とする“新皇帝”が受けた人生初の一発レッドは、新天地における存在証明を焦った結果といえそうだ。