50代、減った食器の数に合った収納棚に入れ替え。夫婦に使いやすくキッチン改革
50代となり、子どもたちが独立、夫婦ふたり暮らしに。食器の持ち方、夫婦の家事の仕方、体の調子に変化が生じたライフオーガナイザーの田川瑞枝さん。ワイヤーラックを使ったオープン収納から、引き出し式のカウンター収納に買い替えることにしました。食器の数に合わせた食器棚の見直しについて語ります。
これまで使っていたのはオープンなワイヤーラック
今のマンションに住んで18年。新築でしたが、入居時に家具新調はせず、使えるものを前の住まいから継続して使いました。
そのまま最近まで使っていたキッチンの食器棚は、ワイヤーラックのオープン収納。無印良品のファイルボックスや収納ケースといった文房具収納用品が、収まりよく使えるものでした。
食器は、棚に直接置くのではなく、文房具収納用品の中へ。こうして、オープンの棚をすっきりと見せていたのです。
ワイヤーラックを使ってよかったこと
ファイルボックスを使うと、見た目に統一感が出てすっきり見えます。また、棚にそのまま食器を置くのと異なり、ボックスが目隠しになるため、だれかにキッチンの中を見られても恥ずかしくありません。
ワイヤーラックの好きな場所に、ボックスを置けるのもメリットになります。手の届きやすい場所に、よく使うものを置けば、動きにムダがなくなるのですから。取り出しや片づけが簡単。時短になります。
ワイヤーラックを使ってイマイチだったこと
ボックスに入っているとはいえ、食器が露出しているので、ホコリがつきます。ファイルボックスの中を、定期的に清掃するのも手間に。清潔にしておくには、掃除の時間がそれなりに必要です。
ちなみに、わが家のワイヤーラックは高さが2mほど。家族みんなのものを収めることを考えると、収納量がたっぷりなのはよいことですが、地震で倒れるのではと心配でした。
また、筆者が肩を痛めたとき、高い位置の棚に手が届かなかったことがあります。年齢を重ねるうちに「収納量より、これからの使いやすさ」に不安を感じました。
つまり、これまでメリットだったことが、暮らしているうちにデメリットになってきたのです。
加えて、自主的に食器を片づけるようになった夫から、「これはどこ?」と聞かれることが増えてきました。これでは、結局、作業効率が悪い…。
50代の暮らしに合わせて、引き出し式のカウンター収納に
筆者が50代になり子どもが独立し、夫婦ふたり暮らしとなって、食器の持ち方や家事の仕方も変わりました。こうしたことをきっかけに、改めて収納棚を購入することにしました。どんな収納スペースなら使いやすいか、夫婦で話し合ったのです。
購入したのは、引き出し式のカウンター収納です。シンクや冷蔵庫の色に合わせて、色はホワイトを選択。キッチン内の統一感が生まれ、視覚的にすっきりした印象に。
カウンターがあって、壁側にも作業スペースもできたので、狭いキッチンを広く使えます。これまで、食器を置くため、しかし、実際今ではデッドスペースと化していたスペースが、有効に活用できるようになったのです。
引き出し収納を採用してよかったこと
今回選んだキッチンカウンターは、高さ95cm。地震で倒れる心配は、ほぼありません。
子どもが独立してからは、食器を少なく持つようになっていましたから、ひとつの引き出しに収める食器も少ないもの。これならだれが見ても、なにがどこにあるか一目瞭然。
引き出し収納なら、ホコリの侵入を防げます。食器を清潔にしておくことも、ラクになりました。
ちなみにこの引き出しには、スームズに動き、ソフトに閉まる機能が備わっています。食器が割れたり傷ついたりするリスクを軽減できます。
引き出し収納でイマイチと感じたこと
引き出し式ですから、いちいち引き出す、扉をあけるといったアクションが必要になります。
また、背の高いポットは、棚の高さの問題で、強制的に炊飯器と同居させるはめになりました。筆者が購入したものは、オープンラックのような自由度はありません。形やサイズが特別なものは、置き場所が限られます。
ワイヤーラックを使っていたときは、S字フックでつり下げて収納することもできていましたが…。ぶら下げる収納ができなくなったことで、バナナの定位置も現在検討中です。
夫婦ふたりになると、出番の多い食器が決まってくるもの。料理のレパートリーが自然に狭くなり、簡単な食事ですます機会も増えてきます。
そんな現状に合わせて、食器の数も減ってくるシニア世代。食器の数が多かった昔のままの食器棚が使いにくくなったら、暮らしを見直すといいですね。
メリット&デメリットは、使う人によっても変わります。ご自身のライフスタイルに合わせて、収納家具を選んでみてください。