Amazonの自社製タブレット端末「Fire」シリーズの新モデルとなる「Fire Max 11」が2023年6月14日に登場します。Fire Max 11はFireシリーズとして初となる11インチ2K液晶や、8コアプロセッサや4GBのRAMを採用し、大幅なスペックの向上を果たしています。そこで、一足先にFire Max 11を触る機会が得られたので、実際にFire Max 11でベンチマークアプリを回してみたり、バッテリーの持ちをチェックしてみたりしてみました。

Amazon.co.jp: 【スタイラスペン・キーボード付きカバーセット】Fire Max 11 タブレット - 64GB (2023年発売) : Amazonデバイス・アクセサリ



Fire Max 11がどんな見た目のタブレットなのかは以下の記事を読むとよくわかります。

Amazon初の11インチ2K液晶搭載でスタイラスペン対応のタブレット端末「Fire Max 11」フォトレビュー - GIGAZINE



Fire Max 11のスペックは以下の通り。

 Amazon Fire Max 11ディスプレイ11インチ・2K液晶ディスプレイ解像度2000×1200ピクセル(213ppi)CPU・高効率コア(最大クロック2.2GHz)×6基
・高性能コア(最大クロック2.0GHz)×2基
合計8コアRAM4GBストレージ64GB/128GBバッテリー最大14時間充電時間約4.2時間

解像度は2000×1200ピクセルで、ピクセル密度は213ppi。画面は大きく、発色は十分キレイでにじみはありません。OSはAndroidベースのFireOSで、メモリは4GBとなっているので動作も十分軽量。Kindleで電子書籍を読んだり、Amazonプライムビデオで映像を流したりする用途では、ほとんどストレスを感じることなく楽しむことができます。



Fire Max 11でベンチマークアプリ「Geekbench 5」を回してみたところが以下。モデル名は「Amazon KFSNWI」となっており、OSはAndroid 11扱い。プロセッサーは「ARM MT8188JV/A」で、確かに周波数2.0GHzのコア6基+周波数2.20GHzのコア2基の構成となっています。RAM容量は実測で3.66GB。



シングルコアの成績は694。歴代のスコアで見ると、Samsung Galaxy Note20 UltraとXiaomi Redmi K20 Proの間くらい。



シングルコアパフォーマンスの詳細はこんな感じ。



マルチコアの成績は1822。歴代のスコアで見ると、Xiaomi Pocophone F1よりもさらに下回るくらい。



マルチコアパフォーマンスの詳細はこんな感じ。



バッテリーを100%まで充電した状態で、YouTubeアプリで2K動画を再生しながらバッテリー持ちを計測してみました。明るさと音量は最大設定にし、自動低消費電力モードはオフにしています。



しかし、初回は約3時間でYouTubeアプリが落ちてしまいました。バッテリー状態を監視するアプリ「Battery Mix」で監視していたのですが、ちょうどバッテリー温度(細い折線)が約35度くらいまで上がったタイミングでアプリが落ちたようで、バッテリー残量(青)は横ばいになった時点で43%となっていました。



もう一度チャレンジするべく、今度はVLC Playerで2Kムービーをループ再生して、再度バッテリーの持ちをチェックしました。すると、約5時間30分で100%から0%まで消費することができました。今回は2K動画の連続再生という極端な使い方だったため、一般的な使い方であればもっとバッテリーは持つといえます。

Amazon Fire Max 11をバッテリー100%から0%まで2Kムービー再生で消費するところをタイムラプスで撮影 - YouTube

Battery Mixで監視したグラフがこんな感じ。



別のバッテリー監視アプリ「Batteri Monitor」で監視した結果が以下。バッテリー温度(Battery Temperature)はだいたい35度少し越えるくらいまでで収まりました。



使っていて大きく気になった点が、これまでのFireシリーズと同様にGoogle Playストアからアプリを導入できないという点。もちろんWindows PCでapkファイルをダウンロードして直接インストールするというやり方も可能ですが、YouTubeやGoogleフォト、Gmailなど、Google関連のアプリを公式配信で導入することができません。上記のバッテリー検証で再生に使ったのも一般のAndroid端末で使えるYouTubeアプリではなく、あくまでもPWAの形で配信されていたものでした。どうしてもGoogle関連のアプリを使いたいという場合は不自由を感じるかも。

それでも、「Amazonプライムビデオで映像コンテンツを見る」「Kindleの電子書籍を読む」「スタイラスペンやキーボード付きカバーを使って日常的なメモ帳として使う」といった用途であれば、動作がカクカクすることなくスムーズなエクスペリエンスを得られます。3万円台から購入できる大型タブレットのFire Max 11は、メインで使う端末としては少し不自由な部分がありますが、動画や電子書籍の閲覧に使うサブ端末としては申し分ない性能を発揮すると感じました。

Fire Max 11は2023年6月14日発売で、64GBモデルが税込3万4980円、128GBモデルが税込3万9980円で注文可能。また、スタイラスペンとキーボード付きカバーセットは64GBモデルが税込4万7980円、128GBモデルが税込5万2980円で注文できます。

Amazon.co.jp: 【スタイラスペン・キーボード付きカバーセット】Fire Max 11 タブレット - 64GB (2023年発売) : Amazonデバイス・アクセサリ



Amazon.co.jp: 【スタイラスペン・キーボード付きカバーセット】Fire Max 11 タブレット - 128GB (2023年発売) : Amazonデバイス・アクセサリ