安田記念を制したソングライン(撮影:下野雄規)

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 4日に東京競馬場で行われた安田記念(3歳上・GI・芝1600m)。GI馬10頭が集結した激戦はソングライン(牝5、美浦・林徹厩舎)が2着馬セリフォスに1.1/4馬身差をつけて勝利する結果となった。

 ソングラインは父キズナ、母ルミナスパレード、母の父シンボリクリスエスという血統。今回は同馬の三代母であるソニンクに注目する。

 ソニンクは1996年生まれの英国産馬。未出走で引退したものの、日本に繁殖牝馬として輸入されると6番仔のランフォルセがダイオライト記念などダート重賞を4勝。8番仔のノーザンリバーは重賞6勝と大きな活躍をおさめた。

 続く孫世代には09年のダービー馬ロジユニヴァースが誕生。他にも17年秋華賞を制したディアドラ、16年のデイリー杯2歳S覇者ジューヌエコール、23年きさらぎ賞を勝利したフリームファクシなど実績馬を次々輩出した。

 そしてひ孫にあたる世代には今年の青葉賞を制したスキルヴィングやソングラインが該当。これまで重賞馬を多数送り出した名牝系にさらなるスター誕生を印象付けた。

 ちなみにソングラインの父キズナ×母父シンボリクリスエスという配合は、21年エリザベス女王杯覇者アカイイトと同じ。今回の勝利でソングラインの総獲得賞金額は7億6483万5300円となり、これまで1位だったディープボンドを超えてキズナ産駒の中でトップに立った。

 日本の競馬界に広がる名牝ソニンクの血。最強マイラーとして自らも歴史的名牝の座へ駆けあがるソングラインの活躍とともに、“血のドラマ”にも目が離せない。