スペイン国王杯決勝で苦杯の飲んだサラゴサが、ホーム初戦となるリーガ第2節で決勝戦の相手エスパニョールを迎え3−0で快勝、決勝戦の借りを返した。

アイマールの先制ゴールで1−0としたまま試合が拮抗する中迎えた後半35分、勝利を引き寄せるゴールを演出したのが、今季1シーズンの期限付きでサラゴサに移籍した元アルゼンチン代表MFアンドレス・ダレッサンドロ(25)だ。エスパニョールDF陣の裏をかく見事なスルーパスがダレッサンドロからFWディエゴ・ミリートへ、そしてディエゴ・ミリートが落ち着いてこれを沈めた。

緩急を織り交ぜたドリブル、創造性溢れるパス、と随所にその才能を披露し、早くもサラゴササポーターの心を掴んだダレッサンドロは、スタンディングオベーションの中ピッチを後にしている。

「チームの勝利に貢献できたことが何よりもうれしい。このチャンス(レンタル移籍)を活かし、サラゴサに残れるようできる限りベストを尽くしていくよ。ここでは気持ちよくプレーできるし、満足している。ずっと前から熱望していたスペインでプレーするチャンスをもらったんだからね」。

試合後にそう語ったダレッサンドロは、念願のスペインでのプレーを楽しんでいるようだ。レンタル終了時には完全契約を結べるオプションも付いているダレッサンドロ。サラゴサの攻撃を支え、活躍することは間違いない。そして、サラゴサへの完全移籍に向けてアルゼンチンが生んだ天才レフティが復活の狼煙をあげた。