世界中の若手プレーヤーを買い漁る投資家グループが生まれようとしている。その成立を陰で操るのが、代理人のビニ・ザハビだ。このイスラエル人は、イングランド代表DFリオ・ファーディナンドをマンチェスター・ユナイテッドへ移籍させたことでも知られる大物代理人だ。

 ザハビ代理人は、『サンデー・ミラー』の取材に対し、ロンドンの投資家を中心に立ち上げる投資計画について、次のように語っている。

「まだ資金集めの段階だが、最終的には1億ポンド(約220億円)に達する予定だ。この資金で、選手の保有権を買い集める。計画を主導しているのは、ロンドンの投資家たちだ。私は選手の発掘を依頼されている。また、投資のアドバイザー的役割も求められている。ワールドクラスに成長する可能性を秘めた選手の発掘が中心となる。保有権を獲得した選手を、移籍させるケースも出てくるだろう。この計画は完全に合法だ。それに南米では、約8割の選手が投資家の支配下にある」

 “ヒーロー・ファンド”と呼ばれるこの投資計画。そして、資金運用から選手の移籍まで、すべての方針決定権を握るイスラエル人代理人の存在。移籍マーケットを自由にコントロールしかねない集団の誕生に、イングランド・サッカー界でも懸念の声が広がりはじめている。