9日に開幕を迎えるセリエB。例年、特に注目される事無く新シーズンが開幕する「B」に今、異変が起きている。アドリア海に面し“イタリアのマイアミ”と呼ばれる観光地リミニが連日、新聞・テレビを始め各メディアで大きく扱われている。スキャンダル判決によりB降格となったユベントスを開幕戦で迎える事になったリミニ、新聞には長蛇の列を作りチケット購入を待つ徹夜組サポーターの写真も掲載された。

毎夏、観光客で賑わうリミニだが今年は雰囲気が違う。リミニ本拠地ロメオ・ネーリは約9000人収容と小規模なスタジアムに加え、年間シート購入者数は約5000人。ここ数日、リミニサポーターとユベントスサポーターが残り少ない「プラチナ・チケット」入手を夢見て、チケット売り場付近で長い夜を過ごしている。カルチョの世界では無名の存在リミニが「ユベントス歓迎」をスローガンに、街を挙げての対応に動いた。3000席の臨時増席を決めたスタジアム、サポーター間によるトラブル防止目的で多くの警察、カラビニエーリ(憲兵隊)が昼夜を問わず出動。スタジアム近辺の駅、飲食店、ホテルなどが遅く来たバカンスに大忙し・・・。

ユベントス効果は選手にも影響した。リミニのある選手は開幕前日「デル・ピエロは自分にとってアイドル的存在。ユニフォーム交換が出来れば最高だが・・・」と会見の場でコメント、雲の上の存在ユベントスとの対戦実現に率直な心境で語った。