仕事を求める人1人に対しどれだけの仕事があるかを示す、3月の有効求人倍率は、4カ月ぶりに前の月から上昇し1.20倍でした。

栃木労働局によりますと3月の有効求人倍率は栃木県内のハローワークで受理した求人の数を集計した「受理地別」で1.20倍となり、前の月と比べて0.01ポイント上昇しました。

有効求人倍率が前の月を上回るのは2022年11月以来、4か月ぶりです。

全体の新規求人数は1万5173人で前の年の同じ月より4.0%増加した一方で新規求職者数は減少しました。

新規求人の産業別では、3月は新型コロナウイルスによる行動規制の緩和で予約が増加したことから、ホテルや旅館などで求人活動を再開する企業が増え、前の年の同じ月と比べて31.1パーセント増加しました。

また、医療と福祉の分野では新年度に向け医療機関から多くの求人が出されたほか、有料老人ホームの新規開設に向けたオープニングスタッフの求人が複数あり、前の年の同じ月より12.9%増加しました。

これらを踏まえた県内の雇用情勢について栃木労働局は、「有効求人倍率は持ち直してはいる」とした一方で、「物価とエネルギー価格の高騰の影響で幅広い業種において利益面でひっ迫されつつある」と評価しています。