壬生町の獨協医科大学病院は27日、会見を開き脳腫瘍などの脳内疾患の放射線治療をするときに使う、最新型の装置を国内で初めて導入したと発表しました。

 獨協医科大学病院が導入したのは、最新型の放射線治療装置ガンマナイフ・エレクタエスプリです。病院によりますとこの最新型は国内で初めて導入され、海外を含めてもイギリスに続き2例目ということです。

 27日の会見では、麻生好正病院長やガンマナイフの治療を統括する脳神経外科の叶秀幸准教授らが、装置の導入を報告しました。ガンマナイフは脳内疾患に特化した定位放射線治療装置で、およそ200本の細い放射線を脳内の病巣部に照射して、転移性脳腫瘍や良性脳腫瘍、それに脳動静脈奇形などの外科的手術が困難な治療に用いられています。

 今回導入した最新型は、従来の装置と比べ治療困難と言われていた大きな脳腫瘍や脳幹部の近くにある腫瘍をより安全に治療できるということです。また、治療する際に頭を固定するために頭蓋骨にピンを入れていたのを、治療内容によってはマスクを付けて固定するため患者がより痛みや不安を感じないで治療できます。

 最新型を活用した治療は4月18日から始まり、27日までに20人が治療を受けていて、治療にかかる時間の短縮や安全性が高くなっていることが分かりました。