マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、英国大衆紙『デイリー・ミラー』の取材に応じ、自らの去就問題について語った。

 1986年の監督就任以来、マンUに幾多のタイトルをもたらしたファーガソン。その去就については、「自身9度目となるリーグ優勝を花道に引退」のシナリオが有力と伝えられていた。しかし、12月で65歳を迎えるスコットランド人監督にとって、“引退”の2文字など眼中にないようだ。

「60代にもなると、健康上の問題は避けられない。2年前にはペースメーカーも付けた。年をとった証拠だよ。身体を最優先に考える必要もある。ただし、現時点では何も問題はない。仕事も楽しんでいるしね。実を言うと、私の引退について周りが騒いでいるのを見るのは嫌いじゃないんだ。引退時期に憶測を巡らせるということは、誰もその時期を正確に把握していないということだろう?」

 また、開幕3連勝で2006-07シーズンのスタートダッシュに成功したファーガソンは、王者チェルシーに陰りが見えはじめたと指摘する。

「チームにビッグネームが増えすぎると、問題が噴出するものだ。彼らは、莫大な経済力で、毎年のように戦力を補強する。それでも、今シーズンはすでに敗戦を喫している。これは変化の兆しだ。昨年のこの時期には負けていなかっただろう? 我々としては、このチャンスを生かして勝ち続けたい」

 レッド・デビルズを率いて、20シーズン目を迎えたファギー。「今シーズンこそ、プレミア優勝の大チャンス」と語る老将は、その引退を望むライバルチームにとって、今後も脅威であり続けるようだ。