リバティアイランドが衝撃的な勝ちっぷりを見せた(c)netkeiba.com

写真拡大

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・4/9 桜花賞(GI・阪神・芝1600m)

 出脚がつかず後方からレースを進めたリバティアイランドが、直線で大外に持ち出すと鮮やかに差し切りました。2着コナコーストとの差はわずか3/4馬身ですが、先に行った馬、内を回った馬が有利な馬場コンディションでこの勝ちっぷりは衝撃的です。

 父ドゥラメンテは昨年のスターズオンアースに続き2年連続の桜花賞制覇。母ヤンキーローズは南半球のオーストラリアで誕生し、同国で芝1400mと2000mのG1を勝ったあと、日本に輸入されました。

 母方にゴーンウェストを持つドゥラメンテ産駒は大成功しており、出走馬わずか25頭からタイトルホルダーと本馬がGIを制覇したほか、勝馬率64%、2勝以上馬率40%という驚異的なアベレージを誇ります。2代母コンデサールは名牝ベストインショー3×4で、リバティアイランド自身はベストインショーの孫にあたるトライマイベストとエルグランセニョールの全兄弟クロス(5×4)を持つ、という見事な組み立てです。

 ちなみに、女傑アーモンドアイは、トライマイベストとロッタレースの4分の3同血クロスを持っていたので、リバティアイランドとアーモンドアイは配合的な骨格がよく似ています。休み明けの今回は目いっぱいの仕上げではなく、血統的に距離が延びたとしても問題ないタイプ。そしてなにより、現時点で他馬との相対的な力量差がきわめて大きいので、同世代の牝馬が相手ならどの距離であろうと当分負けることはなさそうです。

◆今週の血統注目馬は?

・4/15 天満橋S(3勝クラス・阪神・ダ1400m)

 阪神ダ1400mと相性のいい種牡馬はディストーテッドヒューマー。連対率26.1%は、2013年以降、当コースで産駒が20走以上した136頭の種牡馬のなかで第3位。当レースにはメイショウヒューマが登録しています。前走はレース間隔があいて馬体重が500kgとデビュー以来最高でした。一度叩いた今回は絞れているはずなので一発の魅力十分です。