瓦礫に埋もれている被災者を救う犬(画像は『TRT Haber 2023年2月9日付「Yerini ‘Köpük’ buldu: 20 saatlik çalışma sonucu enkazdan kurtarıldı」(Fotoğraf: DHA)』のスクリーンショット)

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今月6日にトルコ南部で発生した大地震は今月17日までに、死亡者数が4万人以上にも上る大規模な災害となっている。そんな中で今なお行方不明となっている被災者を救うべく必死に救助活動が行われているが、このほど現地でガラスの破片で足を負傷してしまったにもかかわらず、必死に救助を続ける救助犬が注目を集めている。トルコメディア『TRT Haber』などが伝えている。

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現在トルコ南部の各地で救助活動が行われているが、被害のあったマラティヤ県では瓦礫に埋もれていた被災者を6人も救った“コプク(Köpük、4)”という名前の救助犬に称賛の声が上がっている。コプクはトルコの「首相府災害危機管理庁(AFAD)」に所属するハンドラーのデルシム・ブルトさん(Dersim Bulut)とニヤージー・オズベックさん(Niyazi Özbek)と共に同国のヴァン県から現地入りした。

現場では時間の経過と共に行方不明者の生存率が低くなることから、救助隊に焦りが生じていた。ところが地震発生から3日後、コプクは6階建ての建物が崩れた瓦礫の中に生存者を発見した。救助隊は20時間にも及ぶ瓦礫の除去作業により無事に60歳の女性を救うことができた。女性が救急車に乗せられた後、その場にいた救助隊は互いに抱き合って喜びを分かち合ったそうだ。

現場はコプクの活躍によって一気に救助隊の士気が高まり、コプクはヒーローと呼ばれて称賛された。コプクは2日間の救助活動で、この女性を含む6人の命を救っている。しかしその後、コプクは割れたガラスの破片を踏んでしまったことで、4本の足を負傷してしまった。そのうち1本の足はガラスの破片によって深い切り傷を負い、数針ほど縫わなければならなかったようだ。

ハンドラーのブルトさんによると、怪我をしたコプクは被災地にいた獣医によって治療を受けることができたという。そしてコプクは足の傷以外には健康上問題がなかったため、包帯を巻いてもらったあと再び救助活動を続けたそうだ。ブルトさんはメディアのインタビューに応じ、「私たちは今も救助を続けており、私たちの犬もまた大きな犠牲を払っています。しかしながら犬たちは情熱を持って救助にあたっています」と語った。

トルコで負傷した救助犬はコプクだけではないようだ。韓国やデンマークから救助隊とともに現地入りした救助犬もまた、ガラスの破片や鉄骨などで足を負傷し包帯を巻いて救助を続行している。中でも多くの涙を誘ったのは、現地で殉職したメキシコからの救助犬だった。この救助犬は殉職する前に被災した2人の命を救っていた。

画像は『TRT Haber 2023年2月9日付「Yerini ‘Köpük’ buldu: 20 saatlik çalışma sonucu enkazdan kurtarıldı」(Fotoğraf: DHA)』『Haberturk.com 2023年2月11日付「Patileri enkazda zarar gören “Köpük” yarasına aldırmadan kurtarma çalışmalarına destek veriyor」(Anadolu Agency)』『Solcu Gazete 2023年2月9日付Twitter「‘Köpük’ umudumuzu yeşertiyor:」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)