「災害時の邪魔車両は移動してよし」災防法も効果を発揮しました。

翌日の夕方には交通開放を達成


雪道のイメージ(画像:写真AC)。

 国土交通省 九州地方整備局は2023年1月26日(木)、大雪にともない長崎県諫早市の国道207号で立ち往生し大量に放置された車両を、TEC-FORCEの出動で迅速に撤去し道路復旧したと報告しました。

 TEC-FORCEは正式名称「国土交通省緊急災害対策派遣隊」で、自然災害の復旧や応急対策を支援するため2008(平成20)年に発足。東日本大震災や例年の台風災害をはじめ、各地に派遣されて支援活動を行っています。

 さらに災害対策基本法が2014(平成26)年に改正。災害時に道路通行を妨げる放置車両を、道路管理者の権限で移動可能となったのです。

 このシステムが今回の大雪でも発揮されました。24日の大雪で、国道207号では諫早市多良見町周辺で、67台の立ち往生車両が発生し、うち6割にあたる39台が運転者不在の放置車両でした。

 邪魔になって通行再開ができないため、道路を管理する長崎県は25日9時45分に復旧に向けた作業を開始しましたが、手が足りず、国へ協力を要請。25日11時にはTEC-FORCEが到着し、16時には支障となっている放置車両の移動が完了し、17時すぎに交通開放に漕ぎつけたと報告しています。