大掃除を効率的に進めるコツ・順番は? チェックリストの例や作り方も紹介
年末恒例の大掃除は、行き当たりばったりで何とか済ませているという人もいるかもしれません。寒いなか効率的に大掃除を済ませるには、計画的に手順よく進めることが大切です。ここでは、大掃除をスムーズに進めるコツを解説します。計画の立て方やチェックリストの作り方、掃除のコツなども紹介するので参考にしてください。
大掃除を始める前の準備
大掃除を始めるにあたり、まずは掃除したい場所や必要な道具など、全体の流れを大まかに確認してみましょう。ここでは、実際に掃除を始める前に必要な準備について解説します。
チェックリストをつくる
大掃除を無計画に始めてしまうと、あとになって掃除をしていない箇所が見つかり、暮れも押し迫って慌てて適当に済ませるという事態にもなりかねません。年末の大掃除でこそ、日常では手が行き届かない場所までしっかり汚れを落としたい人もいるでしょう。
普段の家事や育児、仕事などとは別に、大掃除にかかる時間を捻出するためにも、まずは大掃除の計画を立てて可視化してみましょう。大掃除したい場所を箇条書きにして、いつ、どのように掃除するのか検討します。
それぞれの場所の掃除を誰が担当するのか、掃除にかかる時間の目安、大掃除をする日を決めてチェックリストを作成してみましょう。これにより、時間をかけて掃除したい場所、人手が必要な掃除、少しでも暖かいうちに手を付けたい場所などのスケジュールが立てやすくなります。
洗剤や道具を用意する
次に、大掃除に必要な洗剤や道具などをリストアップしましょう。場所別に必要なものを書き出してみると、他の場所にも使い回せる洗剤、買い足さなければならないものなどが把握できます。
おもな道具は、ゴム手袋、雑巾、スポンジ、ブラシ、モップ、掃除機などです。場所別に普段使いの洗剤は、ある程度そろっている家庭が多いでしょう。年末の大掃除用として、普段取り切れない汚れ落としのために、重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸、酸素系漂白剤などを用意しておくのがおすすめです。
以下に一例として、それぞれの場所に必要な洗剤や道具を紹介します。
効率的に大掃除するための順番は?
大掃除を無計画に始めてしまうと、あとで収拾がつかなくなったり、余計な手間がかかったりすることも多いものです。なるべく効率よく進めるためには、手順を確認して始めるのが大切です。
1.不要なモノを捨てる
いざ大掃除を始めると、普段気にならない汚れやごちゃつきが気になるものです。手つかずだった場所や収納スペースなどにある不要なモノは、これを機に一掃しましょう。いらないモノに専有されていたスペースが広くなって、掃除もしやすくなります。
もらったモノや高価なモノ、まだ使えるモノなどゴミとして捨てにくい場合は、売ったり人に譲ったりする方法もあります。それぞれ不燃物や資源ゴミなどに分類し、年内の最終のゴミの日に間に合うよう計画的に処分しましょう。
ホコリを払う
掃除の順番は上から下が基本です。床に掃除機をかける前にホコリを取っておきます。天井、照明、エアコン、家具や家電など高い場所から順にホコリを落としていきます。部屋の奥から窓や玄関に向かってホコリを払いましょう。
天井や壁は一見ホコリがないように見えても、意外とホコリが付着しています。照明周りや壁掛け時計、エアコンの上や周囲、鴨居や長押、障子の桟なども丁寧にホコリを落とします。家具の裏やすき間など、普段手の届かない場所は特にホコリが溜まっているため、マスクをつけて行うと安心です。
掃除機をかける
次は、床の掃除機がけですが、いきなりかけると上から床に落ちたホコリを掃除機の排気で巻き上げてしまうため、まずはフローリングモップなどで簡単にホコリを取り除くのがおすすめです。
昔は、空気の入れ替えをしながら掃除機がけをしていたものですが、最近の掃除機は排気もクリーンなものが多く、それほど換気を気にする必要はないでしょう。
むしろ窓を開けて掃除機をかけると、室内にホコリが舞い上がってしまうため、窓は閉めたままにしておき、掃除機をかけ終わってから窓を開けて換気をします。
水回りの掃除をする
キッチンや洗面所、お風呂場、トイレなどの水回りは普段から汚れやすい場所ですが、清潔に使いたいところでもあるので、普段からこまめに掃除している人も多いでしょう。水垢やカビ、排水詰まりなどを防ぐには、日常の心がけが大切です。
大掃除では、あまり掃除をしない換気扇やシンク下、浴室ドアや浴槽回りなども掃除しましょう。水回りの掃除をしたあとは、水が周囲に飛び散っていることもあるため、床や壁などの拭き掃除をして水気を拭き取っておきます。
【場所別】大掃除のコツ
汚れに対して、効果のない洗剤をいくら使ってもキレイになりません。場所により汚れる原因や成分が異なるため、適した洗剤を使って効果的に汚れを落とすのがポイントです。ここでは、場所別に大掃除のコツを紹介します。
窓ガラス・網戸
窓ガラスや網戸は砂埃や排気ガス、花粉や水垢などで汚れています。内側のガラスは料理による油汚れやタバコのヤニ、ハウスダストなどが付着しています。
カラッと晴れたあたたかい日に窓掃除をしたくなる気持ちもわかりますが、実は向いているのは曇りの日。曇りで湿度が高いときは乾燥した汚れが緩みやすく、ガラスが光で反射しないため汚れがよく見えて掃除しやすくなります。
用意するもの
・タオル、アルカリ電解水、マイクロファイバークロス、スクイージーなど
最初に網戸やサッシに溜まった土砂やホコリを取り除きます。次に、アルカリ電解水をタオルに含ませて、上からコの字を描きながら窓ガラスを拭きます。その後、スクイージーで水気を切り、乾いたタオルで素早く拭き上げます。
キッチン
キッチンは水垢やヌメリ、油汚れなどさまざまな成分で汚れやすい場所です。いつも清潔にきれいにしておきたいものの、すべてをこまめに掃除するのは難しいでしょう。しつこい汚れが溜まってしまった場合は、一気に掃除しようとせず、何箇所かに分けて行うことも検討しましょう。
用意するもの
・スポンジ、ふきん、食器用洗剤、クエン酸、重曹スプレー、油汚れ用洗剤など
システムキッチンや電化製品の素材によっては、ゴシゴシこすると傷んでしまうため気をつけてください。水垢などの汚れには、クエン酸などの酸性の洗剤や食器用洗剤がおすすめです。
油汚れや手垢などのベタベタした汚れは、食器用洗剤や重曹スプレー、油汚れ用の洗剤などを使って汚れに浸透させて落としましょう。レンジフードや換気扇のファンのしつこい汚れにはつけ置き洗いが有効です。
お風呂・トイレ
お風呂やトイレなどの水回りは、特に汚れやすい条件がそろっています。うっかりするとヌメリやカビ、排水詰まりが発生しやすいため、新年を迎える前にきれいにしておきたいですね。
用意するもの
・スポンジ、雑巾、ゴム手袋、マスク、ゴーグル、カビ取り用洗剤、アルコール系除菌スプレーなど
お風呂やトイレのカビには、スプレーしたり塗布したりするだけでカビを退治できる、カビ取り専用の洗剤(塩素系洗剤)が最適です。ただし、クロス壁はカビ取り洗剤を使うと傷んでしまう可能性があるため、アルコール系の除菌スプレーの使用がおすすめです。
塩素系洗剤を使うときは、必ず換気をして、皮膚や目を保護します。目より高い場所へのスプレーは避けてください。また、塩素系と酸性系の洗剤を同時に使わないよう十分に注意しましょう。洗剤同士を混ぜ合わせなくても、使い方によっては成分が触れ合って有毒ガスが発生するため危険です。
玄関
玄関は靴についた泥汚れや、砂埃などで汚れやすい場所です。玄関ドアを開閉する際に、花粉や砂埃が侵入することもあるでしょう。玄関はその家の顔とも呼ばれ、訪問客が初めに目にするところでもあるので、きれいに掃除しておきましょう。
用意するもの
・ほうき、デッキブラシ、雑巾、ゴム手袋、マスクなど
まずは玄関に置いてある靴や傘立てなどを、一時的によけておきます。ほうきで床や靴箱などの砂やホコリを掃き出し、少量の水とデッキブラシを使って床の汚れをこすり洗いします。
床の材質やマンションの規定などでたたきの水洗いができない場合は、ホコリやゴミを取り除いたあとに、固く絞った雑巾で拭きます。玄関ドアの内側と外側も、ホコリを払ってから濡れ雑巾で拭きます。
まとめ
大掃除は年末にまとめてやろうとしても、家族の体調や天候、急な用事などで予定が狂いがちです。新年を気持ちよく迎えるためにも、大掃除はスケジュールを決めて計画的に行うことをおすすめします。
掃除をする順番は、上から下へ、奥から外へ行うのが基本です。年末のゴミ収集日が変則的になる地域もあるので、ゴミや不用品などの処分は年末の最終回収日に間に合うよう、自治体のスケジュールを事前に確認しておきましょう。