Microsoftは12月5日(現地時間)、Microsoft Teams Blog「Adobe Acrobat streamlines the PDF experience in Microsoft Teams」において、Adobe AcrobatのMicrosoft Teamsへの統合をアナウンスした。

この統合によって、AcrobatをTeamsにおけるPDF管理のデフォルトアプリケーションとして設定し、PDF文書の閲覧や編集、Adobe Document Cloudを介した共同作業、パスワードによる文書の保護などを、Teameからシームレスに行えるようになるという。

Teamsは既に組み込みのPDFリーダーを備えていたが、これはあくまでもPDF文書をTeams上で閲覧するためのものだった。Teamsを介して共有されたPDFの内容の書き換えや、コメントの追加、電子署名の付加といった編集を行いたい場合、一度ファイルをダウンロードした上で、別のPDF編集ソフトを立ち上げて作業する必要があった。今回TeamsにAcrobatが統合されたことで、PDFに関するあらゆる作業をTeamsからシームレスにActobatに連携して実施できるようになる。

TeamsへのAcrobat統合で利用できる機能は次の表にまとめられている。

Microsoft TeamsへのAdobe Actobatの統合

まず、先述のとおりTeamsのデフォルトPDF閲覧アプリケーションとしてAcrobatを指定できるようになる。それに加えて、Adobeアカウントを持っている場合にはサインインとコメントの追加が可能になる。Acrobatの有償アカウントを保持している場合、WordやExcelといった外部ファイル形式へのエクスポートや、内容の編集、ファイルサイズの圧縮、パスワードによる文書の保護といった機能も利用できる。

さらに、Adobeが展開するクラウドベースのドキュメント共有サービス「Adobe Document Cloud」を介した共同作業にも対応するという。この共同作業中は、PDF文書は一時的にユーザーがいるリージョンのAdobe Document Cloudサーバに送信されるが、ファイルは転送中およびサーバ上の両方で暗号化されており、24時間以内に削除されるため、機密性は保たれるという。

Microsoftでは、Teamsに対するAcrobatの統合は、MicrosoftとAdobeとの緊密なパートナーシップの一環と説明している。両社はユーザーの生産性を高めるための取り組みとしてさまざまなツールの統合を進めている。