iPhone 14発表！ 何が変わって何が変わらなかったのか？ iPhone 13と比較検証する
9月7日（現地時間）、Appleは新型スマートフォン「iPhone 14」シリーズ、全4モデルを発表しました。
各モデルの公式オンラインストアでの価格や、日本での発売日は以下の通りです。
・iPhone 14：119,800円から（9月16日発売）
・iPhone 14 Plus：134,800円から（10月7日発売）
・iPhone 14 Pro：149,800円から（9月16日発売）
・iPhone 14 Pro Max：164,800円から（9月16日発売）
世界的な情勢不安や米国の金利引き上げなどを背景とした厳しい円安傾向の中、価格の高さに驚いた人も少なくなかったのではないでしょうか。
Androidスマートフォンでは2〜3万円台から選択肢がある中、高額なiPhone 14はどこまでその魅力を打ち出せるのでしょうか。
今回はもっともスタンダードなモデルである「iPhone 14」について解説します。
iPhone 14は誰にオススメ？
●カメラ機能の強化が際立つ「iPhone 14」
はじめに、iPhone 14がiPhone 13から進化した点や、あまり変化がなかった点を列記します。
＜進化した点＞
・カメラ機能に「Photonic Engine」が搭載され、暗所撮影機能を強化（リアカメラ／フロントカメラともに2倍程度の性能強化）
・フロントカメラがオートフォーカスに対応
・動画撮影機能を若干強化
・手ブレ補正をより強化する「アクションモード」の追加
・交通事故などの際に自動で緊急通報を行う「衝突事故検出」機能を搭載
＜あまり変化がなかった点＞
・本体サイズと重さ
・ディスプレイ品質
・チップセット（SoC）やストレージ容量
・バッテリー持続時間
・防沫性能、耐水性能、防塵性能
・そのほか搭載されるアプリなど
このように並べてみると、主にカメラ周りを中心とした強化であることが分かります。
カメラの画素数はリア／フロントすべて1200万画素のままだがソフトウェア的な強化が図られている
カメラ以外の部分では、iPhone 13からの変化がほとんどありません。
本体サイズは高さ146.7 mm／幅71.5mm／厚さ7.8mm。
厚さがわずかに0.15mm厚くなっていますが、ほぼ変わらないサイズです。
重さも172gと、iPhone 13から1g軽くなっているだけでほぼ変わりません。
ディスプレイ品質は一切変更がありません。
SoCはiPhone 13 Proに搭載されていた当時の最上位モデル「Apple A15 Bionic」を採用しましたが、
iPhone 13に搭載されていたSoCとはGPUコアの数や動作周波数程度の違いしかなく、
最新の3Dゲーム以外では変化を感じづらい変更です。
バッテリー持続時間は、
・ビデオ再生：最大20時間（iPhone 13から1時間延長）
・ビデオ再生（ストリーミング）：最大16時間（iPhone 13から1時間延長）
・オーディオ再生：最大80時間（iPhone 13から5時間延長）
このように順当に性能を伸ばしていますが、想定の範囲とも言えます。
3D処理性能は向上したが、基本処理性能ではほとんど変化がない
●大きすぎず高すぎない「ちょうどいい」を求めるユーザーに最適
これらの特徴から、iPhone 14はiPhone 13ユーザーが買い替えるほどのメリットは薄いというのが、発表時点での印象です。
とは言え、iPhoneを毎年買い替える人はほとんどいないため、ターゲットとなるユーザーは、
・iPhone 12以前のiPhoneシリーズを利用しているユーザー
・iPhone 13シリーズまで存在していた小型のminiモデルを使用しているユーザー
・Proモデルを使用していたが標準モデルに戻したいユーザー
このような人々になると予想されます。
とくに今回、5.4インチディスプレイの小型な「mini」モデルが廃止されました。
廃止された明確な理由は定かではありませんが、市場での販売不振が続いていた機種だけに、廃止もやむなしといったところでしょう。
現在のスマートフォン市場では、6インチ以上のディスプレイを持つ大画面モデルが大人気です。
iPhoneもその流れに乗り、今回スタンダードカテゴリーにも6.7インチのディスプレイを持つ「iPhone 14 Plus」をラインナップしてきました。
スタンダードカテゴリーのiPhoneも大画面路線へ
・miniモデルを使ってみたけど、もう少し大きな画面が欲しい
・Pro MaxやPlusでは大きすぎて使いづらい
・最新のiPhoneシリーズをできるだけ安く購入したい
そんな方にこそ、iPhone 14はオススメです。
執筆 秋吉 健
