2022年度のApple最新機種「iPhone 14」シリーズの発表に合わせ、Appleは新しいOSである「iOS 16」のリリースを告知しています。iOS 16で新たに実装される機能のうち、すでにAndroid OSには実装済みの機能の一部を、IT系ニュースサイトのThe Vergeがまとめています。

Brand new iPhone features that Android already has - The Verge

https://www.theverge.com/23319739/apple-iphone-ios-16-android-features-google-apps-comparison

◆「マップ」で経由地を追加する

出発地と目的地のほかに、寄り道したい「経由地」を設定する機能がようやくiOS 16で搭載されます。この機能のおかげでより複雑なルート検索が可能になりますが、同様の機能は2017年からGoogleマップに備わっていました。



◆メールの「送信取り消し」「予約」「リマインド」「再送」

iOS 16では、メールの「送信」ボタンを押した後10秒以内であれば、相手もiOS 16を使っている場合にのみ送信を取り消すことができるようになります。また、いつでも送信できるようにメール送信を予約したり、リマインド機能で後回しにしたメールを思い出すことも可能になります。Gmailには2018年頃から送信取り消し機能があり、送信後制限時間を5秒、10秒、20秒、30秒から選択できます。また、リマインドや送信日時予約も備わっています。



◆自動文字起こし

Appleは障害のある人に向けた製品のユーザビリティ向上に力を入れており、建物のドアを検出する機能や、音声やタップによるApple Watchを操作する機能などを多数公開しています。これら機能のうち、電話やビデオ会議、ソーシャルメディアアプリ、隣の人との会話など、あらゆるオーディオコンテンツで字幕を利用できるようになる「Live Captions」がiOS 16で実装されます。Androidとともに、聴覚に障害のある人や会話を視覚化したい人にとって、近年より製品のアクセシビリティーが向上しつつあります。

◆キーボードの触覚フィードバック

文字をタイプするときに振動によるフィードバックを返す機能が、iOS 16から導入されます。フィーチャーフォン(ガラケー)のような物理的な反応をかねてから求めていた人は少なくないはずですが、Androidでは以前から存在し、ほとんどの機種でデフォルトで有効になっていました。

◆写真の共有ライブラリ

iOS 16では、まもなく「iCloud共有フォトライブラリ」と呼ばれる機能が利用できるようになります。これはiCloudの写真や動画を選んで最大5人のユーザーと共有する機能で、画像の閲覧や編集を簡単に行えるようになります。ただし、The Vergeは「どうやらこの機能はiOS 16のリリース直後に利用できるわけではないようだ」と記しています。

◆ディスプレイの常時点灯

これまで画面をタップするか通知が来るまで点灯することがなかったiPhoneのディスプレイが、設定により常時点灯するようになります。Androidではアプリを使わずとも時計や通知を常時表示することが可能でしたが、iPhoneではさらにウィジェットや画像などで細かなカスタマイズが可能になるとのこと。

◆フィットネスアプリ

これまで利用にはApple Watchが必須だったフィットネスアプリ「Apple Fitness+」が、Apple Watchを所持していないユーザーも利用できるようになります。これにより歩数のカウントが可能になり、消費カロリーなどのごく一部の数値を測定することができるようになります。

◆ロック画面のウィジェット

iOS 16では、ロック画面に最大4つのウィジェットを追加できるようになります。Androidではロック画面のウィジェットがAndroid 4.2から利用できるようになったのですが、Android 5.0で削除されています。もちろんアプリを利用すればウィジェットを設置できるようになりますが、公式の機能でウィジェットを設置できるというのはiPhoneの大きな強みになりえます。

◆事故の検出

iPhone 14や「Apple Watch Series 8」では、自動車での重大な衝突事故にあった場合に自動的に緊急通報サービスに接続する「衝突事故検出機能」が搭載されます。なお、Googleは自社製スマートフォンのPixel 3以降に、事故を検出して緊急情報サービスに通報する「自動車事故検出機能」を搭載しています。



◆高品質なカメラ

「iPhone 12」「iPhone 13」シリーズのカメラ性能はそれぞれ1200万画素にとどまっていましたが、「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」で4800万画素に引き上げられています。低照度下のノイズを抑え、感度を向上させる「ピクセルビニング」と呼ばれる機能がiPhone 14から採用されたおかげで、夜間でもノイズの少ない写真を撮影できることが期待されています。