CBS MarketWatchによると、4日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月物は、カリブ海で発生した熱帯性低気圧「クリス」が勢力を弱め、メキシコ湾岸に集中する石油精製施設への悪影響による供給不安が後退、売りが優勢となったことから、前日比70セント安の1バレル=74.76ドルと75ドルを下回り、続落して引けた。週間では2.1%高だった。

  一方、イランやレバノンなど、中東地域の地政学的リスクを指摘する声も以前根強く、ハリケーンによる石油精製施設への被害が今後も懸念されることから、相場は下げ渋った。  

  ガソリン先物は同6.12セント安の1ガロン=2.2315ドルに、暖房油も同2.39セント高の1ガロン=2.0896ドルにそれぞれ続落した。また北米の熱波を受けて需要が高まった天然ガスは、前日に発表された週間在庫で増加が示されたことから供給不安が後退し、前日比4.6セント安の100万Btu=7.246ドルで引けた。週間では0.9%高だった。【了】