「荒れる」レースに変貌したレパードS。過去データから浮上した穴馬候補は4頭いる
3歳馬による夏のダート重賞、GIIIレパードS(新潟・ダート1800m)が8月7日に行なわれる。
過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気は4勝、2着2回、3着2回と安定した成績を残している。ただ一方で、伏兵の台頭も頻繁に見られ、波乱の多い一戦だ。
特に直近5年は、ふた桁人気の"大穴"が馬券圏内(3着以内)に突っ込んでくるシーンが何度もあって、3連単では好配当が続出。2017年の80万円超えをはじめ、5年中4回は10万円超えの高額配当となっている。
であれば、今年も"荒れる"と踏んで勝負してみてはどうだろうか。そこで今回は、波乱傾向が強まった過去5年の結果を参考にして、今年のレースでオイシイ配当をもたらしてくれそうな穴馬候補をあぶり出してみたい。
まず着目したいのは、前走で古馬混合の2勝クラス(旧1000万下)以上のレースに出走していた馬である。過去、そうした臨戦過程を踏んできた馬の激走例が多いからだ。
例えば、2018年に10番人気で2着に飛び込んできたヒラボクラターシュ(前走1000万下4着)、同9番人気で3着と奮闘したビッグスモーキー(前走1600万下5着)、2020年に5番人気で3着に入ったブランクチェック(前走2勝クラス1着)、2021年に1番人気で勝利したメイショウムラクモ(前走2勝クラス1着)、同6番人気で3着となったレプンカムイ(前走2勝クラス2着)らがそうだ。
今年、このパターンに当てはまる馬を挙げると、カフジオクタゴン(牡3歳/前走2勝クラス1着)、シダー(牝3歳/前走2勝クラス1着)、タイセイドレフォン(牡3歳/前走2勝クラス1着)、トウセツ(牡3歳/前走2勝クラス2着)、ホウオウルーレット(牡3歳/前走2勝クラス1着)と、5頭もいる。
さすがに5頭すべてを推奨するわけにはいかないゆえ、ここからさらに絞り込んでいきたい。過去例に挙げた5頭を見ると、1番人気で勝ったメイショウムラクモを除けば、1頭は牝馬、残り3頭は前走で敗れている。
レパードSでの大駆けが期待されるシダー
こうした点と、"穴馬"候補であることを重視するならば、牝馬のシダー、さらに前走で敗れているトウセツに食指が動く。いずれも前評判は低いものの、過去例を踏まえれば、アッと驚くような走りを見せてもおかしくない。
次に狙いたいのは、前走で1勝クラス(旧500万下)を勝って挑んでくる馬だ。こうした臨戦の馬たちも、過去5年で波乱の一端を担ってきた。
2017年に12番人気で2着に入ったサルサディオーネ、2021年に10番人気で2着と健闘したスウィープザボードがいい例となる。
このタイプも今年は多数いる。そこから絞り込むため、過去例に挙げた2頭の臨戦を再度調べてみると、前走が中京・ダート1800mだった、という共通点があることがわかった。
このことから、前走で中京・ダート1800m戦を勝ってきた馬に重きを置きたい。該当するのは、ヘラルドバローズ(牡3歳)だ。
1勝クラスを勝ち上がったばかりで伏兵の域は出ないが、前走で後続に3馬身差をつけての完勝劇を披露している。その勢いからしても、過去例に挙げた馬たちと同様、波乱を演じる可能性は大いにある。
最後にピックアップしたいのは、パイロ産駒である。というのも、2019年に1番人気で2着となったデルマルーヴル、2020年に7番人気で勝利したケンシンコウ、同5番人気で3着となったブランクチェックと、近年同産駒の好走例が目立っているからだ。
そして今年も、同産駒が1頭出走する。ラブパイロー(牝3歳)である。
同馬は、芝・ダートの両方で結果を残しているが、その血統からしてダート適性が高いのは間違いないだろう。実際、前走は地方交流重賞のGII関東オークス(川崎・ダート2100m)で2着と好走している。今回は牡馬相手の重賞となるが、2kgの斤量差を生かして一発あってもおかしくない。
近年、夏の重賞らしく"荒れる"レースへと変貌を遂げたレパードS。今年もここに挙げた面々がビッグな配当を生み出してくれるかもしれない。