エヴァートンへ移籍したデレ・アリ photo/Getty images

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近年プレミアリーグ全体のレベルが上がっている。マンチェスター・シティやリヴァプールのような上位クラブはCLで終盤まで残ることが多くなり、ウェストハムら中堅クラブはそんなBIG6に対抗できる戦力を保有している。実際に昨季7位で終わったウェストハムだが、6位マンチェスター・ユナイテッドとの勝ち点差は2ポイントであり、彼らが6位で終えられた可能性もあった。

このように中堅クラブの成長が目立つ近年のプレミアだが、その躍進に乗り遅れてしまったクラブがある。エヴァートンだ。07-08、08-09シーズンに2季連続で5位フィニッシュするなど以前は力のあったエヴァートン。その後も悪くない成績を残し、移籍市場でも活発な動きを見せてきた彼らだが、直近の3シーズンでは一桁順位でフィニッシュすることができていない。昨季も16位と降格ギリギリのところまで落ちてしまっており、苦労するシーズンとなった。

来季は再びトップハーフでのフィニッシュに期待したい同クラブだが、昨季チームに加わったMFデレ・アリの活躍次第でよりその可能性を高められるか。

イングランドの実質3部に相当するMKドンズからトッテナムに2015年に引き抜かれ、大きな飛躍を果たしたアリ。とくに素晴らしい成績を残したのが、16-17シーズンでこの年は37試合で18ゴール7アシストを記録している。だが、そこから難しいシーズンが続き、昨季の冬にスパーズを退団。新天地としてエヴァートンを選んだ。

英『BBC』では22-23シーズンに自身の実力を証明しなければならない選手としてドニー・ファン・デ・ベークやマーカス・ラッシュフォードの名前が挙げられており、そこにはアリも含まれている。

スパーズでの活躍が早かったこともあってまだアリは26歳だ。近年のサッカー界は選手寿命が延びており、これからも長く戦える年齢だ。評価を高めるには得点に関与することが一番だろう。守備意識は近年改善傾向にあり、リシャルリソンの去ったエヴァートンで新たな得点源となれればイングランド代表復帰もあり得る。持つポテンシャルは高い選手であり、来季はその価値を示すことはできるのだろうか。