まずは事業化に向けて大詰め段階です。

岐南駅の手前まで高架線に


名鉄岐阜駅(画像:写真AC)。

 岐阜県は2022年度の予算案を発表。その中で、名鉄名古屋本線の名鉄岐阜駅〜岐南駅2.1kmの高架化について、詳細設計や用地測量の段階に入るとし、国庫補助を含む3億3千万円の予算を計上しています。

 これは「開かずの踏切」状態になっている岐南7号踏切を含む4か所の踏切が「踏切道改良促進法」に基づいて改良対象に指定されたのをうけ、高架化によって全12か所の除却を図るものです。また、急カーブを緩和し、騒音となる線路のきしみ音を緩和します。

 総事業費は約411億円。2020年3月に都市計画決定が完了し、今後は国土交通省による連続立体交差事業としての認可をめざします。

 途中駅である加納駅と茶所駅はわずか400mほどしか離れていないこともあり、高架化にあわせて統合されます。場所は加納駅東側のカーブ周辺で、駅名は未定。設置は駅周辺の土地区画整理事業と一体で行われます。茶所駅に併設されている検車区(車両基地)は地上に残され、高架から引き込み線で接続される予定です。

 この区間は1914(大正3)年、当時の美濃電気軌道が笠松町へのアクセス路線として開業。当時は名鉄岐阜〜加納に「広江駅」という中間駅がありましたが、1968(昭和43)年に廃止。現在、ホームがあった場所には面影を残す空間があります。


※一部修正しました(3月2日9時48分)。