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フル電動の新型SUV 年内登場か

メルセデス・ベンツは、まもなくEQS SUVとEQE SUVの発売により、EVラインナップを拡大する予定だ。

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2020年にオラ・ケレニウスCEOが明かした情報から、EQS SUVの価格は9万ポンド(約1400万円)程度、一回り小さいEQE SUVは7万5000ポンド(約1170万円)程度になると予想されている。


メルセデス・ベンツ「EQS SUV」と「EQE SUV」のレンダリング    AUTOCAR

両モデルは、6か月以内の発売を目指す共同エンジニアリング・プログラムで共同開発されている。既存のEQA、EQB、EQCに並ぶ4、5番目の電動SUVとして、年内にお披露目されるだろう。

また、GクラスをベースにしたビジョンEQGコンセプトの市販版で、独自のクアッドモーターを搭載した6番目のモデルも、2024年の発売に向けて現在開発中だ。

最終的には、2021年のミュンヘン・モーターショーで発表されたコンセプトのように、EQS SUVをベースにした、よりパワフルで、より豪華な内装のマイバッハモデルが誕生する予定。また、高性能のAMGモデルも導入される見込みだ。

全長5.1m超で7人乗りも EQS SUV

情報筋によると、EQS SUVは全長5160mmのフラッグシップモデルで、オプションで7人乗り仕様も用意され、4月の北京モーターショーでプレビューされることになっているという。

スタイリングとしては、EQS SUV、EQE SUVともに電動モデルらしい滑らかなデザインが採用されている。風洞実験を重ね、ランニングボードをドアの下に取り付けて空気の流れを改善したり、空力的に最適化したホイールを採用するなどして、両モデルともクラストップレベルの空気抵抗係数を達成したという。


2021年のミュンヘン・モーターショー。手前がマイバッハのEVコンセプト

メルセデスの関係者によれば、両モデルを最も印象づけるのはインテリアだという。EQS SUVの最終デザインを知るあるシニア・マネージャーは、こう語っている。

「インテリアは、このクルマを購入するのに十分な説得力を持つでしょう。メルセデスの新たなスタンダードとなるものです」

EQS SUVには、108kWhのリチウムイオンバッテリーと2基のモーターを組み合わせ、最高出力523ps、最大トルク87kg-mを発揮する、計画中の4輪駆動モデルの中で最強の「EQS 580 SUV 4マチック」が用意されている。

このモデルをベースに、マイバッハ初のEVが開発され、モーターの出力向上を反映して「EQS 600 SUV」という名称になることが決まっているという。

後輪駆動も選択可能 EQE SUV

一方のEQE SUVは、90.6kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、後輪駆動のシングルモーターと4輪駆動のデュアルモーターの両仕様が設定されている。最も安価な「EQE 350 SUV」は、最高出力292psと最大トルク54kg-mを発揮するとのこと。

メルセデスは将来のEVモデルで800Vの充電対応を約束しているが、EQS SUVとEQE SUVはいずれも400Vのアーキテクチャーを採用する予定だ。


メルセデス・ベンツEQE SUVのプロトタイプ    AUTOCAR

両モデルは、米アラバマ州タスカルーサで生産される予定である。この工場は現在、従来型のエンジンを搭載したSUVであるGLEとGLSを生産している。