昨今、注目を集める東京の東側。

そのなかでも、流行りのサードウェーブコーヒーショップが立ち並び、盛り上がりを見せる清澄白河。

そんな人気エリアの隣に、注目を集めている街がある。そこは下町風情に溢れ、特に夜の飲み屋街が楽しいと評判。

”下町情緒”と聞くと少しとっつきづらいイメージもあるが、深く知ればあなたもその魅力にハマるかも…!?


今月のエリア【門前仲町】


東西線と大江戸線が通り、大手町まで5分と都心へのアクセスも良好。

今月紹介する街は、門前仲町!

江東区にあり、永代橋の東に位置する水の多いエリア。町名では門前仲町、富岡、深川など。



地下鉄の1番出口を出た真横に「成田山 東京別院 深川不動堂」の鳥居がある。参道は通称「人情深川ご利益通り」と呼ばれており、菓子店やカフェが点在する

魅力 その1、地元民のライフプランの中心・深川祭り


門前仲町は、寺社仏閣の街であり、その中心が「富岡八幡宮」と「成田山 東京別院 深川不動堂」の存在だ。

江戸時代から、辰巳芸者と呼ばれる芸者衆がいたほど栄えた街であり、深川エリアは“粋”という言葉が生まれた街とも(諸説あり)。

そんな歴史ある街ゆえ、住民の地元愛は非常に高く、「この街を出る理由がない」と地元民は胸を張る。

そんな彼らの多くは、大の祭り好き。

「富岡八幡宮」で行われる江戸三大祭のひとつ「深川祭」があり、地元の人々は3年に一度の本祭に合わせて、ライフプランを立てるほど(今年が延期となり、次の本祭は2023年)。

それゆえ、地元のネットワークも強固で、「年配の方も元気なので、世代間の交流も活発です」という声も。



シェアハウスやジムなどが入るビル「HYPERMIX門前仲町」は屈指のお洒落建築。

魅力 その2、不動産としての将来性が期待できる立地


無論、地元民だけでなく、移住者にとってもこの街は魅力的。

数年前から隣接する清澄白河にカフェブームが訪れ、人気の街として急成長。東京駅にも近いため、丸の内OLからも熱い支持を受ける街の1つだ。

清澄白河の不動産価格が高くなったことで、隣の門仲にも注目が集まったという背景がある。

そもそも、東京駅3km圏内という好立地であり、明治小学校や越中島小学校など、越境で人気の学校も多数。

将来的には日本橋エリアの再開発などが検討されており、その恩恵に預かれる可能性もある。将来性の高さも注目される所以だ。


ここからが門仲の本番・・・?ディープな門仲グルメをご紹介!


魅力その3、呑兵衛にはたまらない、ディープな飲み屋街!


そんな門仲は、江東区屈指の飲み屋街。

戦後の闇市に端を発する「辰巳新道」にはスナックや小体の飲み屋が並び、近くには東京五大煮込みのひとつ『大坂屋』もある。



「辰巳新道」には30軒ほどの店が並ぶ


また、『ビール専門 宮澤商店』など、専門店も賑わいを見せる。『酒肆 一村』はレモンサワーが美味しいバーとして人気。



『酒肆 一村』の店内

「塩味レモンサワー」880円(右)は酒粕塩が効く。定番の「名代レモンサワー」880円(左)。


昔ながらの酒飲み文化は今にも受け継がれており、立ち飲みの『ますらお』は行列ができる人気ぶり。



『ますらお』の店内。新鮮な魚介と和のひと皿で大人気の立ち飲み店

人気の「カツオ刺」600円


元鮨職人の店主・西川 敦さん曰く「土地柄なのか、お釣りはいらないよ!と江戸っ子を地でいく気っ風のいい人が多いですね」。



平日17時から土日15時からオープン中!


今、都内を席巻中のベーカリー『TruffleBAKERY』も、門仲生まれ。本店は住宅街の中にぽつりとあり、その意外な場所に驚く。



『TruffleBAKERY本店』



子供から老人まで、みんな元気。そして街への愛着があり、横のつながりも強い。家族に見守られるような安心感がある。

隣の清澄白河と比べると、ディープな愛に包まれるような空気感の門前仲町。ぜひ、その温かな空気を感じて欲しい。


今月のSNAP


深川生まれ、深川育ちの簗瀬飛露さん(DeepRiverTV 代表)。門仲は“庭”で、自身も神輿を担ぎ、それが生きがいと語る。

「お節介だったり、面倒見がよかったりと“粋”を地でいく、祭り好きのカッコいい大人が多い街です。訪れた際は、ぜひディープな『辰巳新道』を体験してほしいですね!」とのこと。

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