10日まで人権週間 性に悩む子へ「ひとりじゃないよ」 広島
12月4日から10日は国が定める人権週間です。自分の性別や好きになる相手の性別に悩む子どもを支えるには、ある二人の活動から考えます。
高畑桜さん「読み上げてみますね『私は女なのですが、かっこいい髪形をしたり男っぽい服を着たりしたいなと思ってしまいます』」
県の特設サイトでライブ配信された番組。視聴者から寄せられる悩みにタレントで美容家のGENKINGさんが答えます。
GENKINGさん「バトン部って私の当時は女の子しか入れなかった。(自分は)当然入れなかった。すごい入りたいと思ってバトンがどうしても欲しくて、バトンにそっくりな棒に紙粘土で作って」
4年前、性別適合手術をへて女性となりましたが、子ども時代は男の子として扱われ葛藤の連続でした。
パーソナリティーを務めたのは県内在住の2人。
當山敦己さん「高校2年生から男子制服に切り替わった。それまでセーラー服を着ていた。学校全体で男子制服を認めてくれた。いじめられるんじゃないかと内心ではドキドキしながら学校に行った」
高畑桜さん「もっと男の子っぽく見えるときは体的に女性のトイレに入るのに困ったことはないけど、周りから見て『えっ』とか『ぎゃっ』って言われることに申し訳なさを感じる」
2人は2018年、ここいろhiroshimaを立ち上げ、自分たちのように悩む子どもやその保護者と関わってきました。
安心できる居場所を作り、家庭や学校生活の相談にのっています。
講演でも経験を伝えてきました。
女の子として生まれ、今は女性と男性の中間、Xジェンダーと感じる高畑さん。好きになる相手は女性です。
當山さんは幼い頃から男の子だと思ってきましたが、体は女の子。5年前性別適合手術をし男性となりました。
救いになったのは親しい先輩の言葉。
當山さん「『人と違う部分こそ魅力なんだよ』とさらっと言ってきた。びっくりしました。それまでの自分は人と違うところは異常なところ、だめなこと、いけないこと、なくさないといけないとずっと思っていた」
高畑さんは祖母に支えられたといいます。
高畑さん「世界にはいろんな人がいるし、あなたと同じような感覚を持っている人もいる。あなたのことを応援してくれる仲間や味方は必ずいるからね」
子どもたちにメッセージを送り続けています。