30~40代は生活や貯蓄、60代以降は健康のために働いている? 働く女性の意識を調査
内閣府が発表した「男女共同参画白書 令和3年版」によると、2020年の15~64歳女性の就業率は70.6%で、2001年の57%から徐々に増加しています。共働き世帯が増え、女性が家事や育児・介護を担いながら働く家庭も多いですが、女性はどのような理由で働き、現状をどう感じているのでしょうか。
女性が働く理由は「社会とのつながり」や「生活資金」のため
株式会社ハルメク生きかた上手研究所と株式会社キャリア・マムが、30~70歳の女性を対象に「『働くこと』に関する意識実態調査」を実施。現在、働いている理由を聞いたところ、TOP3は順に「社会とつながりをもちたいから」「現在の生活のためにお金が必要だから」「生活にメリハリをつけたいから」でした。
働く理由は30~50代が「生活」「貯蓄」のため、60代~は「健康」のため
年代別に見ると、30~40代は他の年代と比べて「生活のため」「貯蓄のため」「育児・家事・介護から離れたい」という理由が多く、50代は「生活のため」「貯蓄のため」、60代以上は「健康のために頭を使いたい」「健康のために外出したい」という理由が多い傾向にあります。
50代以下の6割未満、60代以上の約8割が「働き方に満足している」
現在の働き方に対する満足度も調査をしたところ「満足している」女性は全体の63.4%でした。年代別で見ると、50代以下の各年代は「満足している」女性の割合が6割未満なのに対し、60代は78%、70代(※参考値)は83.3%と、満足度が相対的に高いことが分かりました。
満足度に対する回答理由を見ると、「満足している」回答者に関しては、30代~50代からは「家庭との両立が無理なくできている」、60代以上に関しては「自分の知識や経験を活かせる」「人とのつながりが感じられる」といった回答がありました。一方、「満足していない」回答者に理由を聞くと「もっと働きたい(収入を得たい)」「もっと自由な時間が欲しい」という声が挙がりました。
7割弱の女性が「働く時間」の理想と現実にギャップあり
最後に、1日24時間を100%とした場合の「働く時間の割合」について、「理想」と「現実」のギャップを算出しました。その結果、「現実>理想」の人は全体の27.6%、「現実=理想(ギャップがない)」人は33.2%、「現実<理想」人は39.1%と、全体の66.7%が「働く時間」の現実と理想にギャップがあることが分かりました。
働く時間の理想と現実のギャップは年代差が大きく、30~40代に関しては「現実<理想(仕事に当てている時間が理想より少ない)」の割合が他年代と比べて高く、30代が70%、40代が48.1%を占めています。一方、50代は「現実>理想(理想よりも多くの時間を仕事に当てている)」の割合が39%と、他年代と比べて高い結果となりました。なお、「現実=理想(ギャップがない)」の割合が最も高かったのは60代以降で、60代が48.8%、70代(参考地)が50%といずれも約半数を占めました。
まとめ
今回の調査結果によると、30~40代の女性は生活や貯蓄のために働いている人が多い一方、60代以降の女性は健康のために働いている人が多いことが分かりました。また、30~40代の女性はもっと多くの時間を働きたいと考えている人の割合も高く、家事や育児と仕事を両立している家庭が中心であることが、結果に反映されていると考えられます。
働き方が多様化する今、自身にとって理想の働き方を改めて考えてみてはいかがでしょうか。
【調査概要】
「『働くこと』に関する意識実態調査」
調査対象:30~79歳の女性 470名
調査方法:WEBアンケート
実施期間:2021年9月24日~9月28日
実施機関:株式会社ハルメクホールディングス生きかた上手研究所・株式会社キャリア・マム
ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社ハルメクホールディングス生きかた上手研究所・株式会社キャリア・マム