東野圭吾の「ガリレオ」シリーズ、最新長編『透明な螺旋』&文庫『沈黙のパレード』の同時発売、およびシリーズ累計1,450万部突破を記念して、9月までに募集したガリレオキャンペーン第1弾「ガリレオ マイ・ベスト・カバー」に寄せられたアンケートの回答の一部を、ここにご紹介します。

歴代ガリレオシリーズのなかで、あなたの「ベスト・カバー(装丁)」はどれ?

7月30日から9月19日までに、「あなたの好きな“ガリレオ”のカバー(装丁)とその理由は?」と題したアンケートキャンペーンを実施したところ、約1,500通の応募をいただきました。

たくさんのご応募、本当にありがとうございました!
ランキング結果は以下のとおりです。

「ガリレオ マイ・ベスト・カバー」ランキング

第1位 容疑者Xの献身 単行本 375票
第2位 容疑者Xの献身 文庫 334票
第3位 真夏の方程式 単行本 167票

第4位 真夏の方程式 文庫
第5位 沈黙のパレード 単行本
第6位 探偵ガリレオ 文庫旧版
第7位 聖女の救済 文庫
第8位 沈黙のパレード 文庫
第9位 予知夢 文庫旧版
第10位 聖女の救済 単行本
(次点)第11位 透明な螺旋 単行本

シリーズ初の長編『容疑者Xの献身』のカバーが、単行本、文庫で堂々のワン・ツー・フィニッシュ! 本作は第134回直木賞受賞作であり、福山雅治さん主演で初の映画化を遂げました。また日本国内5冠を達成したばかりでなく、2012年にはアメリカのエドガー賞候補ともなり、現在も世界中で読まれ続け、また映像化されている作品です。
それに続く第3、4位は、やはり映画化第2弾の『真夏の方程式』の単行本、文庫カバーが揃って選出。子供嫌いの湯川学が、真夏に出張で訪れた地方の海辺の町で出会った少年と交流する物語です。
また、2022年公開で映画化が決定した『沈黙のパレード』が単行本、文庫カバーともにベストテン内に、そして最新長編『透明な螺旋』カバーは惜しくもベストテンを逃しましたが、次点で第11位にランクインしました。
では、それぞれの作品に寄せられたコメントをご紹介していきましょう。

第1位『容疑者Xの献身』単行本


『容疑者Xの献身』単行本

天才数学者でありながら冴えない高校教師に甘んじる石神は、愛した女性を守るために完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるのか――。単行本は2005年に発売され、大ヒットしました。
そんな物語世界を表現した黒地に深紅の薔薇のデザインは、一度見たら忘れられない強烈な印象を放っています。この作品で初めてガリレオシリーズの世界に触れたという読者も多く、読書の思い出とともに忘れがたいカバーだ、というご感想も多く寄せられました。中には、読書そのものを始めたきっかけがこの作品だった、という回答もありました。アンケートの一部をご紹介します。

「シルクのような艶のある黒に浮かぶ小さな赤い薔薇。単調な日々に暗く閉ざされた心に灯った一点の光であり情念のようでもあり……主人公(編集部注※石神のこと)の愛を見るようです」(50代・女性)

「東野さんのファンでガリレオシリーズは読んでいましたが、文庫派でした。でも、本屋さんでシンプルな表紙を見た瞬間気になって我慢出来ず購入してしまった思い出の本です。内容もとても良くて、文庫でも買い直して何度も読んでいます」(30代・女性)

「読む前に綺麗で惹かれる装丁は多いですが、これは私の中で数少ない、読んだ後にこそ本当に惹かれる装丁です。漆黒の中に1つだけあるこの赤い薔薇が、『容疑者Xの献身』のすべてを表現していると思います」(20代・女性)

第2位『容疑者Xの献身』文庫


『容疑者Xの献身』文庫

第2位に選ばれたのは、同じ『容疑者Xの献身』の文庫カバー。こちらは2008年発売です。第1位の単行本では縦書きだったタイトルと著者名は、文庫では横書きのデザインとなりました。深紅の薔薇は比率としては単行本よりも大きくなって真ん中にあしらわれ、単行本同様に強烈なインパクトを放ったカバーとして、多くの読者の記憶に刻まれています。

「カバーは意味深な一輪の赤い薔薇ですが、内容は複雑な心理戦が織り込まれ、ときに胸を打ち、感情を高ぶらせ、涙を誘う素晴らしい作品です。綺麗な薔薇には怪しく妖艶な刺があるように……。結末を知っているくせに、読み返す度に胸がつまり、同じ所で涙してしまいます」(50代・男性)

「黒い背景に赤い薔薇が一輪という何ともシンプルなカバーですが、いやだからこそ、石神のひたむきで純粋な“愛”を表していて、とても秀逸で素晴らしいデザインだと思います。読み終わった後、表紙を見てハッとなった作品の一つです」(10代・女性)

「語りすぎないデザインだからこそ、作品そのものが持つ醍醐味を見事に表現していると思います」(50代・女性)

第3位『真夏の方程式』単行本


『真夏の方程式』単行本

第3位には、やはり映画化されたシリーズ第6作『真夏の方程式』単行本のカバーがランクイン。夏休みに美しい海辺の町にやってきた少年。そこで起きた事件は事故か殺人か。湯川が気づいてしまった真実とは? 子供嫌いの湯川が少年と交流する物語です。単行本の発売は2011年。漆黒の中に弾ける線香花火の一瞬の輝きと、金の箔押しのタイトルとが印象的なデザインです。以下、コメントを抜粋します。

「方程式を彷彿とさせる横&縦にデザインした金のタイトルの収まりの良さとかっこよさ。化学の賜物である『花火』が煌びやかな一面、読了後にその儚さ、懐かしい少年の心のようなものをより強く思い出させます。内容・タイトルに劣らない『夏』を感じさせる表紙がお気に入りです。ガリレオシリーズで唯一、季節感が強く出ており、毎年この時期になると本棚に並ぶ背表紙を見るだけで読みたくなります」(20代・女性)

「花火と言えば、夏休みのシンボル。花火は楽しい反面、その瞬間が終わると、静寂な夜と一瞬の孤独感を感じるものでもあります。『この表紙を捲ったら何が起こるのだろう』という予想を遥かに越える、悲しい狂気と、1人の少女を想うさまざまな大人達の愛とが潜む事件。美しい花火の表紙が、より物語を彩る気がして好きです」(30代・女性)

「書店でこの表紙を見つけたとき、脳裏に火花が弾けたような興奮があったことが印象的だった」(20代・男性)

第4位『真夏の方程式』文庫


『真夏の方程式』文庫

第4位は第3位に続き、『真夏の方程式』文庫カバー。発売は2013年。夜の花火を表現した単行本から一転、美しい真夏の海と砂浜、そして真っ赤なハイビスカスをあしらった、明るいカバーとなりました。

「明るく夏らしく、ストーリー展開とのコントラストが強く、非常に印象に残っているカバーです」(20代・女性)

「ハイビスカスがパッと目に入って、印象的だった。内容と違って明るいカバーで、余計に悲しくなった」(50代・女性)

第5位『沈黙のパレード』単行本


『沈黙のパレード』単行本

第5位はシリーズ第9作の『沈黙のパレード』。2018年に、ガリレオシリーズ20 周年記念作品として単行本で書き下ろされました。東京の架空の町・菊野市が舞台。町の人々から愛された美しい女性が失踪の後、遠く離れた静岡のゴミ屋敷の焼け跡から遺体となって発見されるところから物語は始まります。容疑者として浮かんだのは、かつて草薙が逮捕したものの証拠不十分で無罪となった男。ところが今回もやはり証拠不十分で不起訴となってしまいます。しかし町のパレード当日、その男が死体となって見つかり……。アメリカ帰りの湯川教授が、この町の人々と関わり、驚愕の真実に辿り着きます。
カバーでは、異形のキャラクターたちがパレードに興じ、幻想的な雰囲気を醸し出しています。

「華やかさと怪しさとが共存しており、一つの絵として美しく、作中のパレードの様子とも重なって好きな装丁です」(40代・女性)

「パレードらしく様々なものが描かれていて、何かが起こるという緊張と期待がよく感じられた」(30代・男性)

第6位『探偵ガリレオ』文庫旧版


『探偵ガリレオ』文庫旧版

第6位には第1作『探偵ガリレオ』の文庫旧版カバーがランクイン。火の気もなく燃えあがった若者、心臓の周りだけが腐った怪死体……常識では考えられない謎を、物理学者・湯川学が科学で解明するミステリーの幕開け、シリーズの原点となる作品です。単行本は1998年、文庫旧版は2002年に発売されました。シリーズ第2作の『予知夢』とあわせて2007年にドラマ化され、湯川役の福山雅治さん、親友の刑事・草薙俊平役の北村一輝さん、女性刑事・内海薫役の柴咲コウさんらの熱演で大ヒットしました。
カバーには電球を含む機構が描かれており、科学らしさが表現されています。

「小学生の頃に初めて手に取ったガリレオシリーズが、両親の本棚に刺さっていたこの文庫本でした。一見すこし古めの不気味なイラストに惹かれて次々読み進め、さまざまな怪奇現象を論理的に解決していく湯川に夢中になったことを覚えています」(20代・女性)

第7位に『聖女の救済』文庫、第8位に最新文庫の『沈黙のパレード』、第9位に『予知夢』文庫旧版、第10位に『聖女の救済』単行本カバーがランクイン。それぞれに数多くの、思い入れたっぷりのコメントを寄せて頂いております。


『聖女の救済』文庫

「物語にも登場する、真柴綾音が作っているパッチワークをモチーフにしたカバーです。パッチワークのひと針ひと針に込められた想い、苦しみを感じます」(『聖女の救済』文庫/20代・男性)


『沈黙のパレード』文庫

「もしこの絵が売っていたら額に入れて飾りたい。もしキーホルダーなどがあれば欲しいです。エキゾチックで、どこか心惹かれるイラストでした」(『沈黙のパレード』文庫/40代・女性)


『予知夢』文庫旧版

「幻想的で荘厳な雰囲気の淡い色調のカバーイラストが、作品にも深みを与えてくれているように見える。タイトルや作者名の並びと合わさって、凛とした佇まいになっているところも好きです」(『予知夢』文庫旧版/30代・女性)


『聖女の救済』単行本

「13年前の発売当初、既にガリレオシリーズのファンだったのですが新刊が出たことを知らず、『何この綺麗な本……』と手に取ったらガリレオで驚きました。黒地にタイトル文字、控えめな薔薇、シンプルでありながら目を奪われるデザインは、美しく強かな真柴綾音を思わせるようで本当に大好きです。これほどカバーに惹かれたことは後にも先にもありません。ずっと大切にします」(『聖女の救済』単行本/20代・女性)

そして惜しくもベストテンは逃しましたが、次点の第11位には、最新長編『透明な螺旋』カバーがランクイン。シリーズ10作目にして、ついに「ガリレオの真実」が明らかとなる衝撃作です。カバーに描かれたのは、透明な二つの手、そこに微かに浮かぶ化学式、そして二つの手が掴もうとする大輪の薔薇……9月3日の発売に先立ってカバーデザインを公開したところ、多くの読者がそこから意味を読み取ろうとして下さり、さまざまな予想と想像を楽しんで頂きました。


『透明な螺旋』単行本

「題名の通りの透明感が伝わってくる。哀しくて美しい話なのではないかと、期待に胸が締め付けられます」(50代・女性)

「シリーズを追っているからこそ、発売前からカバーだけであれやこれやの妄想が広がり、不安になったりワクワクしたりと楽しませていただいた」(20代・その他)


投票&アンケートへのご協力、誠にありがとうございました! ご応募いただいた方々の中から3名様にバカラ社製「ガリレオ」刻印入りオリジナルグラスを、100名様に「ガリレオオリジナルインスタントコーヒー 湯川ブレンド」をお贈りします。発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。


左:バカラ社製「ガリレオ」刻印入りオリジナルグラス
右:ガリレオオリジナルインスタントコーヒー 湯川ブレンド

キャンペーン第2弾、「#ガリレオ10ファンアート」の締切迫る!

現在、文庫『沈黙のパレード』&最新長編『透明な螺旋』W刊行記念キャンペーン第2弾として【ガリレオシリーズ、二次創作解禁!? 「ガリレオ」ファンアート大募集 イラスト、コミック、ダンス、声劇、アニメ、コスプレ、etc】 が、ますます盛り上がっています! これまでの応募作品のまとめはこちらから。こちらの応募締切は10月30日(土)23:59まで! イラスト、写真、動画、マンガ、書道、コスプレ、声劇、何でもアリ!? 応募要項の詳細はリンク先に。あなたの自由な発想で、お気軽に、「ガリレオファンアート」を楽しみながら、ハッシュタグ「#ガリレオ10ファンアート」をつけて、どんどんTwitterに投稿して、豪華賞品を手に入れてください!