月刊誌『マリンダイビング』の水中造形センターが破産へ
著名な水中写真家であった舘石昭氏が創業
(株) 水中造形センター(TDB企業コード:982672801、資本金4800万円、東京都千代田区麹町1-7、代表舘石哲見氏)は、7月12日に事業を停止し、事後処理を宮之原陽一弁護士(東京都千代田区平河町2-16-5、宮之原法律事務所、電話03-6869-7171)に一任、自己破産申請の準備に入った。当社は、1958年(昭和33年)に日本での水中写真の第一人者として知られる舘石昭氏(故人)が創業、77年(昭和52年)12月に法人改組した出版社。月刊『マリンダイビング』を主力に『DIVINGスタート&スキルBOOK』『世界のダイビングBOOK』『楽園モルディブ』『ダイビングガイド』など数多くのダイビング関連雑誌を発行し、2002年9月期には年売上高約11億3700万円を計上していた。
しかし近年は、出版不況やデジタル化の影響で販売部数が低迷し、売り上げがダウン。スマートフォンやタブレット端末向けにデジタル版「マリンダイビング」のサービスを開始したものの業況は好転せず、2020年9月期の年売上高は約3億9000万円まで落ち込んでいた。この間、赤字決算が散発するなど厳しい運営を余儀なくされていた。こうしたなか、新型コロナウイルスの影響で「マリンダイビングフェア」が延期になるなど資金繰りが急速に悪化する事態となり、ここにきて事業継続を断念した。
負債は債権者約100名に対し、約2億円。