たまにはちょっと贅沢を。よそゆきの朝ごはんが楽しめるカフェ

写真拡大 (全12枚)

一日のスタートとなる朝をゆとりある気持ちで過ごすと、ちょっと良い日になるような気がします。その「朝」に欠かせないのが、おいしい朝食ではないでしょうか。いつもよりちょっと贅沢な気分が味わえるカフェ「プルミエメ」が代々木公園駅にオープンしました。

隠れ家風カフェの朝食で、一日をスタート

カフェのある建物はオフィスが入るような雑居ビル。外からは店があるようには見えない隠れ家風カフェ。

代々木公園駅から徒歩わずか1分。駅近ながら、外看板もなく営業しているのが、ちょっとよそゆきの朝ごはんをコンセプトにした「プルミエメ」だ。店名の由来でもあり、フランス語で5月1日を意味する「Le premier mai」にちなみ、2021年5月1日にオープンした。

コンセプト通り、朝8時からオープンして提供するのは「朝ごはん」。フランスの定番朝食でもあるムイエットをアレンジし、季節のデリなどを取り入れたボリュームたっぷりの贅沢なプレートだ。

彩り豊かで栄養満点のフランス風朝ごはん

高級食パン専門店「考えた人すごいわ」の食パンを贅沢に使った「ムイエットプレート」。

人気のメニューは、看板メニューでもある「ムイエットプレート」(1,600円)。ムイエットとは、細長くカットしたパンに半熟卵などを添えた、フランスでよく食べられている朝食のこと。

フランスではバゲットが使われることが多いが、同店では人気の高級食パン専門店「考えた人すごいわ」の食パンを使っている。厚さ2cmの食パンは、それだけで存在感があり、トースターではなく鉄板でトーストすることで、サクサクかつふっくらと焼きあがっている。

これにビーツで赤く色づいたマッシュポテトや雑穀といった季節のデリ、ケール、 原木ベーコン、リトアニア産のデュカスチーズなどが盛り付けられている。

その中でも目を引くのが、二つの半熟卵だろう一つは黄色味の強い卵を使い、もう一つは北海道十勝産の白い卵を使っている。白い卵はお米で育てた鶏の卵で、さっぱりとしながらもコクのある味わいが特徴だ。

半熟卵の黄身は絶妙な火入れ加減で、まるでソースのような濃厚さを残している。

この店では、味だけではなく、食べること全体を楽しんでもらうため、色々な仕掛けがある。そのうちの一つが、半熟卵の割り方だ。

プレートを注文するとカトラリーとともに、半球状のものがついた銀色の細長い器具が並べられる。これは半熟卵やゆで卵を割るための器具、いわゆるエッグシェルブレーカーである。

このエッグシェルブレーカーを卵に添え、重りを落とすと衝撃で殻にひびが入る。これを数回繰り返して殻が割れたら、改めてナイフで上部を切り取って完了。スティック状のパンにトロトロの黄身を付けていただけば、まるで極上のソースを付けて食べているかのようだ。食パン自体の味に深みがあるのでバターはいらない。純粋に卵とパンのおいしさを堪能できる。

なんでもこのトロトロ具合に仕上げるために何度も試食を繰り返し、やっとたどり着いたという。もちろん、茹で時間などのレシピは極秘だ。

素材の味が光るシンプルで贅沢なチーズトースト

熱々のチーズが目の前でかけられる。ドライオレガノの小枝を添えて。

朝ごはんプレートはこのほか、白い卵のオムレツをパンにのせた「鉄板オムレツプレート」(1,800円)と、3cmもの厚さのフレンチトーストにデリを添えた「お食事フレンチトーストプレート」(1,600円)がある。いずれも添えられるデリは共通していて、ボリュームたっぷり。朝ごはんはもちろん、昼ごはんとしても通用するだろう。

プレートとは別に単品のメニューもある。フレンチトーストも人気だそうだが、一度は食べておきたいのが、5cmもの厚さのトーストにとろけるチーズをたっぷりとかける「極厚鉄板チーズトースト」(1,500円)だ。

スイス産のラクレットチーズとデンマーク産のモッツァレラチーズを合わせ、熱々のスキレットでとろりと混ぜたら、スタッフが目の前でかけてくれる。

食パンの厚さは2〜5cmの間で変えられるので、小食の人でも大丈夫。

たっぷりとチーズがかかったら、仕上げに枝ごと添えられたドライオレガノをかける。指でちぎり、すりつぶすようにしてかけると、オレガノの香りがふわりと立ち上がり、その新鮮な香りに驚いてしまう。

オレガノの香りを楽しみながら、パンにチーズを絡ませて食べる。表面はサクサク、中はしっとり、ふわふわの食パンと、程よくクセが抑えられたチーズが絶妙な組み合わせだ。さらに、ここに足していくのは、はちみつ。はちみつは日替わりで味が異なり、この日はコーヒーのはちみつだった。チーズにコクの強いはちみつの甘さが加わり、そこへパンにちりばめられたブラックペッパーがピリッとしたアクセントを添える。「ちょっと」どころではない、よそゆきの朝の時間が過ごせそうだ。

実力派の人気カフェが焙煎したオリジナルコーヒー

コーヒーは、代々木公園近くにある、メニューのないカフェとして知られる「ロストロ」から仕入れたオリジナル焙煎のもの。

オーダーを受けてから豆を挽き、丁寧にドリップする「ハンドドリップコーヒー」もおいしいが、フランス式の朝食に合わせてカフェオレがおすすめだ。アイスカフェオレは、先にミルクを入れてその上からコーヒーをそっと注いで2層になっている。酸味と苦みのバランスの良いコーヒーとミルクの相性が良く、カフェインの摂取量も抑えられるので、朝に最適だ。

店内でPC作業もできる、リモート環境を完備

テーブル席には席毎にコンセントがあり、PC作業などができる

店内は、テーブル席とカウンター席、そしてソファのある4名が入れる個室がある。テーブル席にはコンセントがあり、Wi-Fiも完備されているので、店内でパソコン作業なども行えるようになっている。

スタンディング席もあり、自由な使い方ができる。

その他、朝のコーヒーだけを飲んでいきたい人は、小さなテラスのスペースにあるスタンディング席がおすすめだ。ゆっくり朝の時間を楽しみたい人、サクッと朝のやる気をチャージしたい人など、誰でも過ごせる空間となっている。

鉄板が見えるカウンター席は人気。

カウンター席では鉄板での調理風景を見ることができる。オムレツが手早く作られていく様は見ているだけで楽しい。

そして、気になるのは食パンの焼き方、切り方だ。扱っているのはパンだが、なぜだかお好み焼を連想させる手つき。それもそのはず。食パンをスティック状にカットする方法は、お好み焼の老舗「ぼてぢゅう®」から教えてもらったという。2枚の大きなヘラをこするようにカットする様は、洒落た店内の雰囲気に親しみやすさを加えてくれている。

訪れるたびに変わっていく楽しさ。今後のコラボに期待

店内で提供される食品やカトラリーなどは購入が可能。

「プルミエメ」では、店内で扱う品物や食品の多くが購入できる。代表的なのは、メニューのメインである高級食パン「考えた人すごいわ」だ。こちらは予約制だが、入手しにくい人気のパンを購入できる。

また、料理をのせる皿やカトラリー、「極厚鉄板チーズトースト」などで提供するはちみつ、コーヒー豆や緑茶なども販売している。これらは、店をプロデュースした、すず。さんが一つ一つ吟味して選んだものでもあるが、元々はPR業をしている関係から過去にお付き合いがあって知ることができた店や製品だという。

すず。さんは「色々な人と今後もコラボをしていきたい」と話す。つまり、コラボする食品や製品によっては、新しいメニューが生まれたり、既存メニューで扱う食材が変化したりといったことがあるのだ。

例えば、現在は「考えた人すごいわ」の食パンを使用しているが、今後はバゲットなどに変わる可能性もある。食器なども、まったく別のものに変わることもあるだろう。

ガラスのエッグスタンドやロゴの入ったコーヒーカップも人気。

おいしい朝食とともに、こだわりの食品や品物、食のトレンドにも出会える。「楽しい」が詰まった店だが、まずは、ちょっとよそゆきな朝食を、ゆっくりと堪能する贅沢を味わってみよう。

※価格はすべて税込


<店舗情報>
◆プルミエメ
住所 : 東京都渋谷区富ヶ谷1-6-10 代々木公園ビル 2F
TEL : 不明の為情報お待ちしております

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

※外出される際は、感染症対策の実施と人混みの多い場所は避けるなど、十分にご留意ください。

※本記事は取材日(2021年5月20日)時点の情報をもとに作成しています。

取材・文:岡崎たかこ(grooo)
撮影:松村宇洋

The post たまにはちょっと贅沢を。よそゆきの朝ごはんが楽しめるカフェ first appeared on 食べログマガジン.