小さなカメが自分の縄張りを主張?(画像は『The Citizen 2021年4月21日付「WATCH: Territorial turtle chases lion from his waterhole」』のスクリーンショット)

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カメに威嚇されたライオンが戸惑いを見せるという、まるで絵本のような珍しいシーンに遭遇したガイドが動画を撮影することに成功した。小さな体で怯むことなくライオンに立ち向かうカメに、驚きの声が寄せられている。『The Dodo』などが伝えた。

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南アフリカでサファリガイド兼写真家として活動しているレジー・バレットさん(Reggi Barreto、30)は、いつものようにムプマランガ州のマラ・マラ・ゲーム保護区を訪れた人をガイドしていた。

その途中でカメがライオンに接近するという珍しい光景に遭遇し、動画に収めた。

動画には雄と雌のライオンが水溜まりで水を飲む姿が映っており、ひたすらに飲み続けている様子から相当喉が渇いていたことがうかがえる。

しばらくすると小さなカメが水面から頭を出し、雄ライオンの口元に近づいてきた。カメはライオンの足と同じくらいのサイズしかないが、臆することなく近寄り「この水溜まりはオレの縄張りだ!」と言わんばかりに水を飲むライオンの邪魔をしている。

ライオンは戸惑いながらも顔を背けたり、隣に移動して水を飲み続けているが、その様子はかなり鬱陶しそうにも見える。

同じ個体と思われるカメは、雌ライオンの方にも現れて水飲みを邪魔し始めるが、雌ライオンはカメを一瞥したものの雄ライオンと違って堂々と水を飲み続けていた。

再び雄ライオンの方へ戻ってきたカメは、水溜まりから雄ライオンを追い出すために再びしつこく妨害を始める。雄ライオンは腰を上げて少し遠い場所に移動しようとするが、カメも負けじと陸に上がって猛追している。

カメのしつこさに負けたのか、あるいは満足するまで水を飲んだからなのかは分からないが、最終的に雄ライオンは水溜まりを去って行った。

レジーさんは当時の様子について、このように振り返っている。

「ライオンがこの水溜まりで水を飲むことは知っていたので、先に撮影する場所を決めて待機していたんです。そうしたら水を飲むライオンたちの元にカメが現れたので驚きました。」

「口元にシマウマの血が付いたライオンに、カメが近づいていく様子を撮影できたのは貴重な体験でした。実際のところ、カメはライオンを追い払うことよりも口元の血に興味があったようにも見えましたね。」

この動画を見た人からは「勇敢なカメだね」「“動物の王様”であるライオンも、“水溜まりの王様”には勝てなかったみたいだ」「カメに恐怖のかけらもないのが面白すぎる」「何だかほっこりする映像だね」などのコメントが届いており、珍しい組み合わせを多くの人が楽しんだようだ。

画像は『The Citizen 2021年4月21日付「WATCH: Territorial turtle chases lion from his waterhole」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)