SNSでのチケット詐欺、アカウント乗っ取り…。ネットトラブルの対処法
ネットトラブルと聞くと、まず、SNSでの人間関係のトラブルをイメージしませんか? ESSE読者357人にアンケートを取ったところ、SNSだけでなくフリマサイトやフィッシングメールなどさまざまなネットサービスでトラブルに遭ったという声がありました。
トラブルに遭遇した場合、どうすればいいのでしょうか? 読者の体験談への対処法について、ネットやSNS事情に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんに教えてもらいました。
読者が体験したネットトラブル(※写真はイメージです。以下同)
じつはネットトラブルは身近なことで、だれにでも起こり得ること。だからこそどんなことにに注意し、対処すべきか体験談を元に見ていきましょう。
「カード情報を盗まれて利用された。カード会社から連絡があり、被害はなくてすんだ」(大阪府・主婦・39歳)
「Amazonを装ったフィッシングメールに引っかかってしまった」(神奈川県・アルバイト・51歳)
「メッセンジャーを乗っ取られ、勝手に友人たちに動画が送られていました」(神奈川県・公務員・32歳)
「Facebookをしばらく使っていなかったら、一度乗っ取られてしまったことがありました…! パスワードを変更したら、元に戻りました」(神奈川県・会社員・30歳)
ニュースで目にする、アカウントの乗っ取りやフィッシングメールに巻き込まれるトラブルも他人事ではありません。
<対処法:怪しい、よくわからないURLは絶対にスルー>
最近のネット詐欺は、HPやロゴなどのデザインがそっくりで思わず個人情報を入力してしまったり、荷物の配達など実際にありそうなメールの内容だったりと、うっかりアクセスしてしまいそうなほど巧妙につくられているそうです。
「外国語で突如送られてきたものや、見覚えのないURLなどは無視しましょう。友人から送られてきたものでも、文面が怪しければやはり注意を。アカウントを乗っ取って、友人のふりをしてスパムを送りつける例が増えています。またスパムなどを広めたいということから、ある程度フォロワー数を持っているアカウントもそうですが、乗っ取っても気づかれづらい放置アカウントも狙われやすいので、心当たりがある方は定期的に確認しましょう」(高橋さん)
もし乗っ取られてしまった場合は?
「ログインをしすぐパスワードの変更を。ログインできない場合はすぐ運営元に連絡。カードの不正利用の疑いがあった場合はすぐカード会社に連絡してください」(高橋さん)
「Twitterで好きなアーティストのチケット詐欺で1万円ほど取られました。警察に相談しましたが、なにも対処してもらえず泣き寝入り」(愛知県・会社員・37歳)
「フリマサイトで偽物を買わされ、クーリングオフもできないと言われてしまいました。警察に連絡しますと伝えたら、なんとか返品できました」(北海道・主婦・30歳)
「フリマサイトで出品したものが割れてしまっていたり、中身がこぼれてしまっていたことがありました」(福島県・主婦・38歳)
企業サイトだけでなく、SNSアカウントやフリマサイトでの買い物ももはや定番に。企業なら対応してくれることも個人間だと対応してくれないことや、海外の方とのやり取りのためうまくいかなかったという声もありました。
<対処法:匿名性の高いSNSでの取引は控えた方がベター>
そもそも個人間での取引はトラブルが起きがち。なので基本はおすすめはしません。なるべくメルカリやラクマなど企業が運営しているフリマサイトなどでの取引がいい、と高橋さん。
「規約などで利用者がデメリットになるようなことは禁止されていますし、万が一トラブルにあってしまっても、運営が対応してくれます。どんなに魅力的と思っても匿名性の高いSNSでの取引は使用は控えて。そしてもしトラブルにあった場合は#188にかけ、お近くの消費者相談センターに相談してみてください」(高橋さん)
ちょっとした考えの違いや誤解によって、SNSやブログが炎上っぽくなるというのも身近な問題になっています。そんなとき、不安からアカウントを消してしまいそうですが…。どう対処するのがベターなのでしょうか。
「まずは謝罪です。自分のコメント自体が悪くなくても誤解を呼んでしまったことに対しての謝罪コメントを出しましょう。そしてアカウントを消すのではなく、一定の収束期間をもたせて。自分にとってもネットというのを見つめ直す期間にもなります。またフォロワーと信頼関係が築けているのなら、ちゃんと説明と謝罪をすれば理解を示してくれるはずなので、アカウントを消す必要はないと思います」(高橋さん)
自分での解決が難しいSNSやネットなどのトラブルに関しては
・法務省のSNS(LINE)による人権相談窓口
・厚生労働省のSNS相談窓口
・セイファーインターネット協会
・NPO日本ネットワークセキュリティ協会
など、行政機関や専門機関でも相談に乗ってくれるので連絡を。
暮らしを助け、豊かにしてくれるネットとうまくつき合うためにも、一度使い方を見直す参考にしてみてください。
<取材・文/やまざきひでよ>
●教えてくれた人
ITジャーナリスト。元小学校教員。Webの編集者などを経て独立。SNSやスマホの安心安全利用などをテーマとし、メディアなどに多く出演するほか、学校などを回って講演することも多い。1児の母。
トラブルに遭遇した場合、どうすればいいのでしょうか? 読者の体験談への対処法について、ネットやSNS事情に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんに教えてもらいました。
読者が体験したネットトラブル(※写真はイメージです。以下同)
アカウント乗っ取りやネットショッピングなどのトラブル。巻き込まれたらどうする?
じつはネットトラブルは身近なことで、だれにでも起こり得ること。だからこそどんなことにに注意し、対処すべきか体験談を元に見ていきましょう。
●アカウントの乗っ取り、カード不正使用、他人事ではありません!
「カード情報を盗まれて利用された。カード会社から連絡があり、被害はなくてすんだ」(大阪府・主婦・39歳)
「Amazonを装ったフィッシングメールに引っかかってしまった」(神奈川県・アルバイト・51歳)
「メッセンジャーを乗っ取られ、勝手に友人たちに動画が送られていました」(神奈川県・公務員・32歳)
「Facebookをしばらく使っていなかったら、一度乗っ取られてしまったことがありました…! パスワードを変更したら、元に戻りました」(神奈川県・会社員・30歳)
ニュースで目にする、アカウントの乗っ取りやフィッシングメールに巻き込まれるトラブルも他人事ではありません。
<対処法:怪しい、よくわからないURLは絶対にスルー>
最近のネット詐欺は、HPやロゴなどのデザインがそっくりで思わず個人情報を入力してしまったり、荷物の配達など実際にありそうなメールの内容だったりと、うっかりアクセスしてしまいそうなほど巧妙につくられているそうです。
「外国語で突如送られてきたものや、見覚えのないURLなどは無視しましょう。友人から送られてきたものでも、文面が怪しければやはり注意を。アカウントを乗っ取って、友人のふりをしてスパムを送りつける例が増えています。またスパムなどを広めたいということから、ある程度フォロワー数を持っているアカウントもそうですが、乗っ取っても気づかれづらい放置アカウントも狙われやすいので、心当たりがある方は定期的に確認しましょう」(高橋さん)
もし乗っ取られてしまった場合は?
「ログインをしすぐパスワードの変更を。ログインできない場合はすぐ運営元に連絡。カードの不正利用の疑いがあった場合はすぐカード会社に連絡してください」(高橋さん)
●フリマサイトやTwitterなどで起こった個人間取引でのトラブル
「Twitterで好きなアーティストのチケット詐欺で1万円ほど取られました。警察に相談しましたが、なにも対処してもらえず泣き寝入り」(愛知県・会社員・37歳)
「フリマサイトで偽物を買わされ、クーリングオフもできないと言われてしまいました。警察に連絡しますと伝えたら、なんとか返品できました」(北海道・主婦・30歳)
「フリマサイトで出品したものが割れてしまっていたり、中身がこぼれてしまっていたことがありました」(福島県・主婦・38歳)
企業サイトだけでなく、SNSアカウントやフリマサイトでの買い物ももはや定番に。企業なら対応してくれることも個人間だと対応してくれないことや、海外の方とのやり取りのためうまくいかなかったという声もありました。
<対処法:匿名性の高いSNSでの取引は控えた方がベター>
そもそも個人間での取引はトラブルが起きがち。なので基本はおすすめはしません。なるべくメルカリやラクマなど企業が運営しているフリマサイトなどでの取引がいい、と高橋さん。
「規約などで利用者がデメリットになるようなことは禁止されていますし、万が一トラブルにあってしまっても、運営が対応してくれます。どんなに魅力的と思っても匿名性の高いSNSでの取引は使用は控えて。そしてもしトラブルにあった場合は#188にかけ、お近くの消費者相談センターに相談してみてください」(高橋さん)
●もし炎上してしまったら?すぐの謝罪と収束期間を持って
ちょっとした考えの違いや誤解によって、SNSやブログが炎上っぽくなるというのも身近な問題になっています。そんなとき、不安からアカウントを消してしまいそうですが…。どう対処するのがベターなのでしょうか。
「まずは謝罪です。自分のコメント自体が悪くなくても誤解を呼んでしまったことに対しての謝罪コメントを出しましょう。そしてアカウントを消すのではなく、一定の収束期間をもたせて。自分にとってもネットというのを見つめ直す期間にもなります。またフォロワーと信頼関係が築けているのなら、ちゃんと説明と謝罪をすれば理解を示してくれるはずなので、アカウントを消す必要はないと思います」(高橋さん)
自分での解決が難しいSNSやネットなどのトラブルに関しては
・法務省のSNS(LINE)による人権相談窓口
・厚生労働省のSNS相談窓口
・セイファーインターネット協会
・NPO日本ネットワークセキュリティ協会
など、行政機関や専門機関でも相談に乗ってくれるので連絡を。
暮らしを助け、豊かにしてくれるネットとうまくつき合うためにも、一度使い方を見直す参考にしてみてください。
<取材・文/やまざきひでよ>
●教えてくれた人
【高橋暁子さん】
ITジャーナリスト。元小学校教員。Webの編集者などを経て独立。SNSやスマホの安心安全利用などをテーマとし、メディアなどに多く出演するほか、学校などを回って講演することも多い。1児の母。