片づけても片づけても、すぐに子どもが散らかす…。そんな無限ループにイライラしている人も多いのでは。ストレスなく、部屋のきれいが続く状態にするには、子どもでも自然と片づけられるような仕組みづくりがポイントです。

整理収納アドバイザーの水谷妙子さんに、そのコツを伺いました。子どもの片づけ力がアップする工夫は必見です!

子どもでも片づけが続くざっくり分け収納に




無印のボックスでざっくり分類

オモチャや学用品を細かく分類しすぎると、「これはどこ?」と考えなくてはならず、子どもは自分でしまえません。そして結局は親が片づけることに…。
大まかな分類にしておくと戻す場所が直感的にわかり、お片づけの手が止まりません。判断に迷うものを入れる「いろいろ」ボックスもあると便利です。

<BEFORE>


細かく分けすぎて元に戻せないのが悩みでした…。

<水谷家の間取り>


リビングの続きにキッズルームがあります。

●オモチャの分類は6つにして見つけやすく、戻しやすく




無印良品のやわらかいボックスを愛用。「にんぎょう」「のりもの」などよく使うオモチャで6つに分類。
「フタがないので中が見やすく、上に10cmほどの隙間をつくっているからポイッと投げ込めます」


まだ字が読めない子どもでもわかるよう、ラベルはひらがなとイラスト両方で。
「養生テープと油性ペンを使えば、中身が変わってもすぐ書いて貼り替えられます」

●きょうだいでラベルの色を変えれば片づけに迷わない




ラベルはマイカラー制を導入。それぞれ色を変え、字が読めなくても自分の引き出しがわかる仕組みに。
「保育園のタオルなどもマイカラーで統一すれば、親が準備するときもラク」

<前と後ろ両方にラベリング>


子どもにとって、ラベル側を前にして戻すのはハードルが高い作業。
「両側につけてあげれば向きを気にせず戻せます」

●たまりがちなプリントは2分類なら簡単!




小学校から持ち帰るプリントは、丸つけずみ学習プリントとその他の2種類に。
「教科で分けると混乱してしまうので、あえて簡単に。これなら迷わず瞬時に分類できます」


ファイルボックスを横置き

無印良品のファイルボックスを寝かせて仕切りに。立ち上がりがない分しまいやすさもアップ。

片づけられる子どもになる3つのアイデア



親が手伝ってあげれば簡単ですが、ときにはじっと見守ることも必要です。片づく力が身につくためのアイデアを紹介。

●その1:片づけにゲーム要素を取り入れ、やる気アップ




ネットで購入した「火の元・戸締りチェッカー」をアレンジして、お片づけスイッチを作製。
「『片づけたらカチッと押せる!』と子どもたちも乗り気に!」
毎日だと飽きるので、ときどき使うのがコツ。

●その2:あきスペースを確保してやる気ゼロでも散らからない




娘の学用品棚2段目は、長期休み以外はからっぽの状態をキープ。
「上着をハンガーにかける気力がないときはここに投げ込んでOKにしているので、床にものが散らかりにくくなります」

●その3:宝箱スペースをつくって整理収納の練習を




アクセサリーや手紙などを自由に管理できるボックスを用意。
「7歳の長女はポイポイ入れる簡単なやり方から始め、今は分類までできるようになっています」
あふれそうになったら親子で見直し。

とくに小さいうちはリビングで遊んだり勉強する子どもも多いもの。子どものものもきちんとしまえる収納を用意してあげることが、片づく部屋づくりには必要です。お子さんと一緒に、収納スペースを工夫してみましょう。
新学期が始まる前にぜひ参考にしてくださいね。

<撮影/山田耕司 イラスト/片山智恵 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【水谷妙子さん】



整理収納アドバイザー1級。夫、7歳の娘、5歳と3歳の息子の5人で4LDKのマンションに暮らす。著書『水谷妙子の取捨選択 できれば家事をしたくない私のモノ選び
』(主婦の友社刊)が発売中。インスタグラム(@monotokazoku
)も好評