要らなくなったタンスやテレビなどを、正規の手順を踏まずに捨ててしまうのは「不法投棄」という立派な法律違反だ。

道端にいきなり古びた家具や家電が転がっている光景というのは、見ていてあまり良い気分にはならないだろう。

しかし、もちろん違法であるとはいえ、中にはかえって素敵な景観を演出している「不法投棄」もあるらしい。それが、こちらだ。


絵はがきの写真かな?(以下、画像は新谷学(@ShintaniManabu)さんのツイッターより・編集部でトリミング)

写真に映っているのは、遠くまで続く白い雲と青い海を一望できる岬だ。

そんな大自然の風景の中、岬の草原の中にポツンと置かれているのは古びたベンチ。いや、よく見るとベンチではなく、何か、乗り物のシートのようだ。

どうしてこんな所に......少なくとも計画的に設置されたものではなさそうだが、いずれにしろ、どことなく絵になる光景だ。

こちらの写真に対し、ツイッター上では、

「おじいさんとおばあさんが綺麗なところで最後を共にしてるように見えてとてもエモい」
「あ...これ終わる世界を眺めるための椅子だ...」
「本当は不法投棄はダメなんだけど...これはナイスと思ってしまう」

といった声が寄せられている。

「なんてロマンチックな不法投棄」

話題になっているのは、ツイッターユーザーの新谷学(@ShintaniManabu)さんが2021年3月7日に投稿した写真。Jタウンネット編集部は9日、投稿主の新谷さんに詳しい話を聞いた。

新谷さんの話によると、こちらの写真を撮影したのは7日の15時頃。場所は沖縄県の与那国島だという。

「日本の最西端にある与那国島をレンタカーで観光してるときにたまたま見つけました」(新谷さん)

日本の最西端に行かなければ発見できなかった不法投棄とは、なかなかロマンがある。


絶好のロケーションだ

新谷さんは、写真のイスはおそらくは車のシートではないか、と推測。見つけた際には「なんてロマンチックな不法投棄だろう!」と思ったそうだ。

ただ、繰り返しにはなるが不法投棄は「犯罪」。5年以下の懲役か1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられると、廃棄物処理法で定められている。

みなさんがもし、「ここにこんなものを置いたら素敵になりそう...!」というものを持っていても、置いて帰ってはいけない。