予約困難になる前に……!魅惑のスパイスレストラン、祐天寺「レカマヤジフ」|編集部員が気になる店#12

祐天寺の古民家に潜むスパイスレストラン「レカマヤジフ」

東急東横線「祐天寺」駅の西口から徒歩数分。静かな住宅街に佇む古民家に「レカマヤジフ」があります。

お皿に富士山がのったキュートな看板が目印。普通の古い民家のようで、ドキドキしながら引き戸を開けて中に入ると……。

外観からは想像もつかない、明るくスタイリッシュな空間があらわれます。さらに驚くのは、カウンター奥の棚にずらりと並べられたスパイス瓶。

実はお店を運営しているのが、世界中の希少な生胡椒を輸入販売している「アパッペマヤジフ」なんです。2階の工房で、輸入したスパイスの加工品やカレーの缶詰を製造しています。

シェフは、世界が注目する若き料理人!

店長は、2017年に惜しまれながら閉店した中国料理の名店「ナポレオンフィッシュ」で店長をしていた小野大樹さん。

ふたりが同店で挑戦するのは、「中国料理出身者だから表現できる、新しいカレー」。この記事では、人気のディナーコースから2品と、ランチのカレーをご紹介します。

カレーを分解!? スパイスの奥深さを体感

「カレーの分解」をテーマにしたディナーコース(税別5,000円)は、温菜、前菜8種盛り、点心、野菜炒め、海鮮の蒸し物、肉料理、カレー、デザート、スリランカ紅茶と盛りだくさん。

前菜盛り合わせは、「スパイス×食材×うま味」を軸に、1食材に1スパイスを使用しています。

前菜8種盛り

菜の花の辛子和えにヒントを得たという「菜の花と桜海老-ブラックマスタード-」(写真左)は、桜海老の旨味とブラックマスタードのピリリとした辛みが鮮烈。

ファンが多いという「マコモダケのレモングラスマリネ-レモングラス-」(写真右)は、マコモダケのシャクシャクとした食感と、レモングラスの爽やかな風味が絶妙にマッチしていて、口の中に涼しい風が吹き渡るようです。

いずれもスパイスの個性と食材のパワーが融合し、料理ジャンルを超越した魅力的な味わい。スパイス使いが繊細で、ワインとともにじっくり楽しみたくなります。

ファン多数!幻の香辛料「馬告(マーガオ)」を使ったカレー

馬告(マーガオ)キーマ

熱烈ファンが多い、お店のスペシャリテ「馬告(マーガオ)キーマ」。馬告とは台湾固有種の胡椒で、レモングラスのような爽やかな香りが特徴です。

生育条件が限られ、ひと粒ひと粒人の手で収穫するため、“幻の香辛料”と呼ばれているそう。

馬告の茎と炊きこんで、ほのかな風味をつけたライスの上にのっているのが、豚肉と3種類のネギ、馬告、フェヌグリークを使用したキーマカレーです。

「馬告もフェヌグリークも苦みのあるスパイスですが、異なる苦みなので相性がいいんですよ」(郄木シェフ)

その上には、カレーとご飯に一体感をもたせるモロヘイヤのピュレ。トッピングの卵はピクルス液に浸されたものです。

これら4層をスプーンで崩して一緒に味わうと、馬告の爽やかな辛みと旨味が口の中にひろがり、なんとも幸せな気分に!

ランチでは、個性的なカレーを味わい尽くせる!

ランチタイムでは、スリランカカレーとスリランカの伝統的朝食「エッグホッパー」のセットを提供しています。

胡椒バターとチキン(エッグホッパー付)

エッグホッパーは米粉で作られたお椀型のクレープのようなもので、中に半熟卵が入っています。そのまま食べてもいいし、カレーを包んで食べてもよし。日本の米粉をブレンドして、本場よりもサクサク感ともっちり感を強めにしているそうです。

カレーは月替わりで、4種類から選べます。いずれも中国料理の技を活かして、キノコや干しエビなどのだしでコクと旨味をプラス。

「胡椒バターとチキン」は、定番のバターチキンに生胡椒をたっぷりと。とれたてを塩漬けにした生胡椒を使用しているので、やさしい辛みと爽やかな余韻が味わえます。

ほかにも「カルダモンと腐乳のカレー」「ブラックマスタードとアワビ茸のカレー」など、ユニークでおいしそうなカレーがずらり。

「広東料理は修業してきたけれど、カレーに関してはまだ初心者。先生もいないので、自分で常に考えながら味見して、新しいカレーを探っているんです」(郄木シェフ)

生胡椒やカレーがおうちでも!

お店では、レシピ付きの瓶詰め生胡椒や、種類豊富なカレーの缶詰め(税込550円~)も販売。カレーの缶詰めは、オンラインショップで購入できますよ。

「缶詰にすることで、2日間寝かせたような熟成効果が得られます。作った翌日のおうちカレーのように、旨味が増すんですよ」(郄木シェフ)

カレーはもちろん、さまざまなスパイスの魅力に出逢える「レカマヤジフ」。予約がとれなくなる前に、ぜひ訪れてほしい一軒です!

店舗情報

店舗名:レカマヤジフ
公式オンラインショップ:https://www.fujiyamacurry.com/shop
公式SNS:https://www.instagram.com/fujiyama_curry/?hl=ja
電話番号:03-3793-5181
最寄駅:東急東横線 祐天寺駅 徒歩5分
郵便番号:153-0053
住所:東京都目黒区五本木1-6-3
市区町村:目黒区
町域:五本木1-6-3
営業時間:ランチ 11:30~15:00(L.O.14:30)ディナー 17:30-22:00(L.O.21:00)
定休日:月曜日・第2・第4火曜日

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