2020年10月16日に封切られたアニメ映画「劇場版 『鬼滅の刃』 無限列車編」が、空前のヒットとなっている。

興行収入、観客動員数共に、記録的な数字を叩き出しているそうだ。その大きな特色は、小中学生の子供から、その親の世代、さらには祖父母の世代まで、幅広い世代から支持を得ていることだという。

そんな中、10月29日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

貝類が苦手な息子さんに、「これは貝を支えてる柱で貝柱っていう。すごいやつ」と教えたところ、素直に食べたというのだ。


ホタテ(あおもりくまさん撮影、Wikimedia Commonsより)

「柱」とは、「鬼滅の刃」に登場する組織・鬼殺隊の中で、最高位に立つ9人の剣士のことだ。鬼滅ファンの息子さんは、「貝柱」という存在は知らなくとも、「柱」と聞けば、けっしておろそかに扱えないと悟ったはず......。ありがたく噛み締めたことだろう。

びくたーzero(@vic_ff14)さんが投稿したこのツイートには、1万件を超えるいいねが付けられ、今も拡散中である(11月3日夕現在)。ツイッターには、

「貝の呼吸!」
「きめつ本当にすごい...!」

などといった声が寄せられている。

Jタウンネット記者はびくたーzeroさんに詳しい話を聞いてみることに......。

お風呂場で「水の呼吸」を練習?

息子さんが「鬼滅の刃」ファンになったのは、いつ頃からなのだろう? びくたーzeroさんはこう答えた。

「今年前半の自粛期間中、アニメを見てファンになったようです。同じく長男であることと妹がいることから親近感がわくのか、炭治郎がお気に入りの様子で、水の呼吸とヒノカミ神楽を会得しようと、よくお風呂場や勉強の合間に技名を叫んでいます。親としては先に、全集中の呼吸で宿題をやってほしいところです」

鬼滅ブームの陰に、新型コロナウイルスの影響があったのかもしれない。テレビアニメの人気が小中学生から祖父母まで、幅広い世代に浸透した要因だったとも考えられるからだ。しかし、お風呂場で水の呼吸の練習をしていたとは......。

「サーモンとホタテのルイベという北海道の特産品を物産展で買ったのですが、サーモンは大好きでも、貝類が苦手な息子が選り分けて食べたがらなかったので、ツイートのような会話になりました」

と、びくたーzeroさんは語った。


ホタテ貝柱(あおもりくまさん撮影、Wikimedia Commonsより)

息子さんは、味での好き嫌いはほとんどないが、一見グロテスクに見える、見た目で好き嫌い(食わず嫌い)はよくある、とのこと。実際、ツイッターでびくたーzeroさんは、

「あさりとかに比べて見た目がグロテスクじゃなかったのもよかったんだろうけど、本人が納得して食べてくれたのがすごいです!ほんときめつありがとうの気持ち」

とも呟いている。

ところで、びくたーzeroさん本人は「鬼滅の刃」をもうご覧になったのだろうか?

「私は今まで見てなかったんですが、夫が息子に遅れてアニメでハマったようで、単行本を大人買いしたのをきっかけに、昨日から読み始めたところです。映画には夫と息子の二人だけ行きました」

また「鬼滅の刃」の子どもたちへの影響力について、どんなご感想を持ったのだろう?

「我が家では良い方に影響が出ていることが多いですね。炭治郎君がとてもいい子でそれに影響されてくれるのは、親としても安心して見せられるので良かったです」

鬼滅の刃」の教育面での効果を、びくたーzeroさんは評価していた。

(11月5日14時55分追記)記事初出時、文中で紹介した「いいね」の数に誤りがあったため、修正いたしました。