『多田しげおの気分爽快!!〜朝からP•O•N』、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。10月16日の放送には「寒くなりましたね。このまま、ずっと寒くなっていくんですか?」という質問がよせられました。この話題から、多田しげおが「なぜ冬になると寒くなるの?」という根本的な質問を沢アナにぶつけます。この、あまりにも基本的な質問に一瞬ひるんだ沢アナですが、多田も納得の地球の仕組みを教えてくれました。

順調に寒くなってきます

秋が深まり、朝夕はかなり冷え込むようになった昨今。
これまでは少し寒くなったかな?と思うと、また暑さがぶり返すということが続いてきました。

「いよいよ今回はこのまま寒くなっていくんですか?」という質問に、「スピードはゆっくりと感じられるかもしれませんが、順調に寒くなってきますねぇ」と沢アナ。

今後、極端な暑さは戻ってこないと聞いて「なんか不思議だね。そういうのを聞くと、一安心する、気持ちが落ち着く」と、多田はほっとした様子。

仕事柄、毎日いろんなデータを見ているという沢アナ。

今年の季節の動きについて「何年ぶりかな、こんなに季節が進むのは」と思うほど、かなり順調に冬へ向かっていると語ります。
 

「なんで冬になると寒くなるの?」

沢アナによると、10月の間は東海地方のすぐ南に秋雨前線が残りやすいため「秋晴れというには遠いかな?という雲の出方の日」が続くそう。

11月は吐く息が白くなるほど寒いと聞いて、先ほど暑さからの解放にほっとしたはずの多田が「なんでこんな寒いねん!」と言ってしまいそうと、その矛盾を笑います。

以前このコーナーで、沢アナが「今年の冬はラニーニャ現象の影響で寒くなる」という予報をしていました。

この予報は変わっていないという沢アナに、多田が「もっともっと基本的なことを教えて欲しいんだけど」と切り出します。

「なんで冬になると寒くなるの?」

基本的過ぎて悩める質問

この当たり前のような質問に、思わず「ほぁぉっ?」と、素っ頓狂な声を出してしまう沢アナ。

「ちょっと待って?…うん。あまりに基本だから一瞬悩んじゃった!」と、困惑気味の沢アナでしたが、「それは言い換えると、なぜ中緯度の日本には、夏は暑くて冬は寒いという温度変化が生まれるのか、ちゅうことですよね」と、気を取り直します。

「なぜ毎年季節が移り行くのか」という多田の質問に、「これは地球儀を見れば一目瞭然」と沢アナ。

その答えは、いわゆる「地軸の傾き」にあります。

「地球が傾いて自転していることによって、頭のてっぺんから太陽が照り付ける時期と、横の方から照り付ける時期という差が生まれることが、地表面が受けるエネルギーの差になる」と沢アナ。
 

地軸が垂直だと大災害が起こる!

「地軸が傾いてなくて、垂直に立っていてグルグル回っていると、年がら年中いつも同じ気温?」と想像する多田。

これに沢アナは「というと、いいような感じするじゃないですか?毎日春か秋、みたいな」と含みを持たせます。

沢アナ「日本の辺りは毎日春秋、ああ素敵。しかも毎日、日の出から日没が12時間」
多田「ああ、そやそや。毎日春分の日や!」

このやりとりに、手を叩いて喜ぶ沢アナ。

「地軸が傾くと、なぜ季節が変わるのか」というのは、気象予報士になるための試験に出る問題なんだとか。

「地軸がもし傾いてなかったら、ハリウッドの災害映画みたいなことになる」と、恐ろしいことを言い出す沢アナ。
 

日本はすべて砂漠化?

地軸が傾いていない場合は1年中、赤道付近は暑いだけ、北極や南極は寒いだけになります。

場所で気温の層が変わらなくなってしまうと、それを移動させるような「偏西風」や「貿易風」の風が起きなくなってしまいます。

赤道付近と極付近の気温の差をかき混ぜる、いわゆる大災害クラスの猛烈なハリケーンが起こらないと、気温をひっくり返すことができないというのです。

これができない場合、中緯度付近は「全部砂漠になる」という仮説も。

「地軸が傾いていなければ『毎日春分の日ー!』」という、のんきなものではないというのです。
 

「傾いてるのはいいことだ!」

「『日本は四季があっていいですね』というレベルではなく、傾いてくれてるからこそ、地球の平和が保たれてる」と納得した多田。

沢アナは「四季がない国はどうなんだろう。ないというのは……と考えるのは、実は怖いことでもある」と教えてくれました。

傾いてるからこそ、このあと順調に寒くなっていくということです。

「おもしろいですね。『傾いてるのはいいことだ!』」と、まとめた沢アナでした。
(minto)
 

多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N
2020年10月16日07時07分〜抜粋(Radikoタイムフリー)