森保監督を中心に練習前のミーティングを行なう日本代表。果たしてカメルーン戦はいかなる姿を見せてくれるだろうか。(C) JFA

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 カメルーンとの国際親善試合を翌日に控えた日本代表は10月8日、前日練習に臨んだ。これに先立って日本代表の森保一監督が前日会見を実施。約1年ぶりとなる代表戦についての想いやカメルーン戦の展望などを語った。

 まず指揮官は今回の国際親善試合に向けて「我々の戦いを通して、応援してくださる方々に励ましのエールを届けたい」と決意を表明。続けて「選手たちの取り組む姿勢からも、ひたむきにベストを尽くす姿をお見せする、勝利を喜んでもらう、エールになるような戦いをしたいという思いが伝わってくる」とチームの雰囲気を伝えた。

 欧州組の招集は昨年11月のキリンカップチャレンジカップ・ベネズエラ戦以来となる。久しぶりの代表活動となったが、森保監督も選手たちの成長に目を細める。

「もう長くヨーロッパでキャリアを積み重ねている選手、代表でキャリアを積み重ねている選手には落ち着きを感じていたが、ヨーロッパにわたって、まだそんなにキャリアを長く積んでいない選手に関しても、海外にわたって月日が経ってからの変化を見せてもらうなかで自信がすごく伝わってくる。強さ、たくましさが増したなというのを、各選手を見てコミュニケーションを取るなかでも感じている」

 同時に森保監督は、選手の個の強さ、たくましさが増すなかで、「日本の武器である連係・連動、組織力で戦う部分をもっと伸ばしていきたい」とも語る。より強い個を持つ選手たちが集まり、より強いチームとしての組織力を発揮することを望んでいるからだ。「チームのために、仲間のために走って戦うというそのメンタルの部分も、個の能力として備えてほしいと選手たちには伝えている」と、選手たちと共有する考えを明かした。

 一方、9日に戦うカメルーン代表に対しては、「チーム全体として推進力がある」と印象を語る。そのカメルーン代表は試合3日前のPCR検査により、2名の新型コロナウイルスの陽性反応が明らかとなり、濃厚接触者の1名とともにチームから離脱するというアクシデントに見舞われているが、「能力の高い選手が揃っているし、次に出る選手が野心を持って臨んでくることも十分に考えられる」とし、「手強い相手と試合ができる」という認識は変わらない。

「少しでも多くの選手にピッチに立ってもらいながら、チーム力を上げていくこと、戦術の共有という面で底上げをしたい」と今回の親善試合2試合の意義を語った森保監督。約1年ぶりとなる代表戦で、チームをどのようなパフォーマンスに導くのか注目したいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部