ポスタービジュアル
 - (c)1958 Gena Enterprises./(c)1968 JOHN CASSAVETES/(c)1974 Faces International Films,Inc./(c)1976 Faces Distribution Corporation./(c)1977 Faces Distribution Corporation

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 「インディペンデント映画の父」と称されるジョン・カサヴェテスの5作品が、「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」として8月14日よりアップリンク渋谷など3館で上映される。ラインナップは『アメリカの影』『フェイシズ』『こわれゆく女』『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』『オープイング・ナイト』。配給会社のザジフィルムズは、5作の国内上映権の終了間近に伴い、これを日本最終上映としている。

 1989年に59歳で逝去したカサヴェテスは、ジャン=リュック・ゴダールやマーティン・スコセッシ、ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュら世界の巨匠たちから敬愛された。ハリウッドの商業主義に対抗し、公私にわたるパートナーである女優のジーナ・ローランズや信頼できる仲間たちと「自分の撮りたいものを撮る」という信念を貫き、インディペンテント映画の可能性を知らしめた。

 マンハッタンで暮らす若者たちの姿をシナリオなしの即興演出で作り上げた監督デビュー作『アメリカの影』(1959)、中流アメリカ人夫婦の関係が崩壊するまでの36時間を描き、ベネチア国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した『フェイシズ』(1968)、壊れかけた家庭を繋ぎとめようとする夫婦愛を描く『こわれゆく女』(1974)、フィルム・ノワールの雰囲気が漂うサスペンス『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(1976)。そして、有名女優にふんしたジーナ・ローランズがベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞した『オープニング・ナイト』(1977)が上映される。

 2012年に開催された特集上映は5週間のロングラン上映となり、最終日は満席・立ち見となった。(編集部・石井百合子)

「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」日本最終上映は、アップリンク渋谷にて8月14日〜27日、アップリンク吉祥寺にて8月28日〜9月13日、アップリンク京都にて8月28日〜9月13日開催