先住猫のリクくん(右)は、いつも寄り添ってくれた

写真拡大

住宅地のゴミ捨て場でゴミを漁り、エサやりの人にごはんをもらって生きていた野良猫の子猫クーちゃん。本格的な冬が訪れる前に、誰か里親になってくれる人はいないかと、里親探しが始まった。東京都に住む船場さんは子猫を引き取ったが、外の世界に帰りたいとクーちゃんは鳴き続けた。

【写真】少々ぽっちゃり気味かニャ?今では元野良猫らしからぬリラックスぶり

ゴミを漁って生きていた子猫

野良猫の子猫、クーちゃんは、東京都の住宅地の一角に住み着いていた。他にも結構野良猫がいる地域で、子猫を連れ帰る人もいた。近所の人がクーちゃんにごはんをあげていたが、ゴミ捨て場でゴミを漁っていることもあったという。

 2007年9月、東京都に住む船場さんの母親は、「クーちゃんはまだ小さい。誰か飼ってくれる人を知らないか。できたら飼ってくれないか」と船場さんに尋ねた。冬に向かって寒くなるから、外に置いておくのはかわそうだと里親を探していたのだ。

船場さんは、リクくんという元保護猫を飼っていたので、2匹目を探していたわけではないが、もう1匹なら飼えると思い、クーちゃんを引き取ることにした。

鳴きやまないクーちゃん

エサやりの人たちは、クーちゃんがごはんを食べている時にガバっと抱きかかえ、キャリーケースに押し込んだ。クーちゃんは、急に捕まえられたのでキャリーケースの中で暴れまくったそうだ。

「うちに連れてきたら布団の上にオシッコをして、2週間くらいニャアニャア鳴き続けました。でも、いったん連れ帰ったのだから、外に出すわけにはいかないと思いました」

鳴いて、鳴いてどうしようもないクーちゃん。閉まっている玄関のドアをガリガリ引っ掻いて、開けて、開けてと主張した。

「でも、リクがいたからなんとかなりました。クーが鳴いていると、いつもリクがそばに寄り添っていて、首根っこをくわえて自分の寝床に連れて行ったんです」

可愛い顔を見るだけで癒される

やがてクーちゃんは鳴きやんだが、触ろうとするとさっと逃げて行った。ごはんを食べている時でもなでられない。なでようとすると、首をすくめて固まることもたびたびあった。人間には、なかなか心を開かなかったが、リクくんにはすっかり懐いて、リクくんが怒るほどべったりくっついている。

船場さんは、いま、仕事をしながら母親の介護をしているが、疲れた時でも「この子達のために頑張らないと」と思えるという。可愛い顔を見ると癒されるそうだ。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)