今年1月に完全移籍でインテルに加入したエリクセン。 (C) Getty Images

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 とうとう、新型コロナウイルスの死者が1000人を超えたイタリア。セリエAなど主要なスポーツイベントは、4月3日までの中断が決定している。

 感染者も急増中の現在は、一刻も早い収束のため、症状のない人々には「自宅での療養」が強く推奨されている。結果、普段は人でごった返すローマやミラノなどの中心部から人影が消え、現地メディアは「ゴーストタウン化している」と報じた。

 そんななか、英紙『Daily Mail』がインテルに所属するデンマーク代表クリスティアン・エリクセンが、イタリアでの住居を失いかけたと報じた。

 エリクセンが所属するインテルは、直近のリーグ戦で対戦したユベントスのダニエレ・ルガーニの感染が発覚後、すべての活動をストップすると発表。選手たちは自宅待機を命じられ、各々が自宅でトレーニングなどを行なっているという。

 だが、エリクセンは今冬、プレミアリーグのトッテナムからインテルに完全移籍したばかり。実はまだ新居が決まっておらず、現在まで家族とともに、ミラノのホテルに宿泊していたという。

 しかし、この異常事態を受けて複数のミラノのホテルが一時営業停止を決断。エリクセンが家族と滞在していたホテルも閉鎖される「まさかの事態」(『DailyMail』)に、仮住居から追い出されることになってしまった。

 そこでインテルは急きょ、クラブ所有のアパートをエリクセン一家に提供。程なくそちらに住居を移したが、同紙は「あやうく新型コロナの影響で、住む場所すら失うインテルのプレーヤーが生まれてしまうところだった」と綴った。

「結果的には”予防的な隔離”になり、クラブも本人たちも安堵している。アパートでの食事はクラブ付きの栄養士が指導に入り、コンディショニングのため、フィットネスコーチの指導も入ることになる見込みだ」

 この件に関して、エリクセン本人はコメントを発表していない。だが、14日に自身のインスタグラムに「#TogetherAsATeam」というタグ付きで人々と肩を組む画像をを投稿。ウイルスの脅威が去るまで、我慢強く耐えようというメッセージを発信している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部