PSGのブラジル代表FWネイマール【写真:AP】

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リール戦2ゴールで勝利に貢献、今季リーグ戦13試合13ゴールの活躍

 パリ・サンジェルマン(PSG)のブラジル代表FWネイマールは昨夏、バルセロナ復帰を望んでいると報じられたが、いまだ移籍は実現していない。

 今シーズンは欠場が続き、昨年9月14日の第5節ストラスブール戦(1-0)で久々にピッチに立ったものの、移籍騒動の影響で地元ファンから野次を飛ばされるなど、サポーターからの当たりは強まっている。

 それでも復帰後は徐々にコンディションを上げ、現地時間26日に敵地で行われた第21節リール戦では2ゴールを決めて2-0勝利の立役者となったネイマール。AP通信は「変貌を遂げた選手:スターのネイマールは手本のようなチームメートに」と見出しを付けて報じている。

 2017年8月に2億2200万ユーロ(約269億円)もの移籍金でバルセロナからPSGに加わったネイマールは、初シーズンでPSGのリーグ制覇に貢献。足の怪我で出場が危ぶまれた末に出場した18年ロシア・ワールドカップ(W杯)では、ベルギーとの準々決勝でファウルをアピールする際に過剰な演技が注目を集め、その痛がるリアクションを真似た「ネイマールチャレンジ」が世界中で流行るなど不名誉な形で脚光を浴びた。

 さらに、19年コパ・アメリカ(南米選手権)前には婦女暴行疑惑が浮上。大会開幕直前の親善試合で負傷したため代表から離脱した。昨夏の移籍市場ではバルセロナ復帰の移籍騒動が起き、退団希望を明確にしていることを認めていた。バルセロナ側も買い戻しに向けて交渉を試みていたが、成立せずにネイマールはPSGに残留している。

 ただ、長期離脱からの復帰後、ネイマールはここまでリーグ戦13試合に出場して13ゴールと絶好調。注目されているのは、ネイマールのプレーに対する姿勢の変化だ。

チームメートとの連携も向上、さらに「ハードワークをする選手になった」の声

 リール戦での最初のゴールは、ゴール右上へ見事なカーブを描いて吸い込まれた。そして、2ゴール目は冷静なPK。「ゴールを決めた以上に、彼の疑う余地もないその芸術性は、新たな一面だったように思える」と記し、次のように続けている。

「激しかったり、アンフェアなタックルであってもそれを退けてボールをキープする。リールMFバンジャマン・アンドレから足首の上にひどいタックルを受けたにも関わらず、彼は後ろに下がり、チームメイトの守備を助けた」

 記事では、イタリア代表MFマルコ・ヴェラッティやフランス代表FWキリアン・ムバッペとの連携プレーも評価しており、「ネイマールはチームプレイヤーで、ハードワークをする選手になった」と称えている。

 来月5日に28歳となり、選手として最盛期に差し掛かるネイマール。「2度の骨折や“お騒がせ”で苦しい時間を過ごしてきたが、ついに本領を発揮し始めたようだ」と分析しており、さらなる活躍が期待される。(Football ZONE web編集部)