スマホゲームで食品ロスを解決? 詰め放題ショッピングサイト「Render」は生産者の救世主となるのか

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食品の廃棄は、日本でもたびたび話題となっている社会問題だ。
食品の廃棄は小売業だけでなく、生産者にとっても大きな課題でもある。

詰め放題ショッピングサイト「Render」は、この食品廃棄の問題を解決できるかもしれないサービスだ。なんと、スマートフォン専用アプリのゲーム結果で、購入数を増やしたり、割引き率を高くできる。


■個数または割引はゲームの結果次第
「Render」は、ゲームの要素を取り入れた詰め放題ショッピングサイトのアプリだ。
消費者はゲームの結果で、詰め放題の商品の個数が増えたり、商品の割引がアップする。


詰め放題ショッピングサイト「Render」の画面。見ためは一般的なショッピングサイト。


「Render」の詰め放題という買い方とは、
アプリを起動し、画面の中から自分が欲しい商品をタッチする。
パンの詰め放題の場合は、
ゲームを開始後、2.5秒の間にボタンを叩けた数だけパンが購入できる。
つまり、10回叩けたらパンを10個、15回叩けたらパンを15個、同じ金額でパンを購入できる。


ゲームが開始されたら、ひたすらボタンを叩こう。連打したぶんだけ、お得に商品を購入できる。


もうひとつの買い方が割引だ。
・1回叩けたら10円
・1回叩けたら1%
このように叩いた数で、商品の割引が実施される。
たとえば、利用者が11回叩けたら、100円(=11回×10円分)の割引で商品を購入できる。

生産者は商品を廃棄する前に「Render」で販売することで、食品ロス削減に期待できる。


■生産者が抱える悩みから誕生した「Render」
「Render」は、生産者が抱える悩みから誕生したという。

たとえば、1個350円で売れる柿の場合
柿に少し傷があるだけで、農協では買い取ってもらえない。
そのため規格を通らない柿が大量に破棄されることになる。
こうした食品ロスをなくしたいとの思いから、「Render」は開発されたという。


商品の詳細を確認してから購入し、ゲームをスタートしよう。


詰め放題でゲームを使っているには理由がある。
消費者は通常、同じ食品を30個まとめて買うことは稀だ。
たいていは必要な分しか購入しない。

しかし、ゲームでたくさん叩いて同じ金額で30個を獲得したら、どうだろうか?
ゲームの報酬なので、30個送られても嬉しかったりするだろう。
「Render」では、こうした人間心理を利用しているのだという。
ちなみに、YouTubeで連打名人のような企画も検討しているという。


「Render」では、レンダ回数の結果をアップロードするボタンまで付いている。


「Render」は、いま多くのメーカーからも注目されているとのこと。
食品だけでなく、アパレルのように在庫を抱える分野へもサービスを展開したいとしている。




ITライフハック 関口哲司