バルサ復帰を目論んでいるネイマール。その願いは成就するのだろうか。 (C) REUTERS/AFLO

写真拡大

 今夏の移籍市場で最大の関心事となっているネイマールのバルサ復帰は、はたして実現するのだろうか。

 現地時間9月2日に欧州主要リーグの移籍市場がクローズするため、タイムリミットは刻一刻と迫っている。そんななか、現地時間8月27日、バルセロナはパリ・サンジェルマンに対してネイマール獲得のための正式なオファーを提出したようだ。

 スペイン・サッカーに精通するギジェム・バラゲ記者が英公共放送『BBC』で明かしたところによれば、バルサが、現金2億ユーロ(約250億円)に加え、ジャン=クレア・トディボ、イバン・ラキティッチの完全移籍、ウスマンヌ・デンベレを“レンタル”で差し出すという条件のオファーを出し、両クラブが合意に達したという。

 この一報が出ると、各国メディアも「ネイマールのバルサ復帰で合意」と追随。一時は“世紀の復帰劇”が近いかと思われた。

 しかし、パリSG側がバルサからのオファーを拒絶したようだ。現地時間8月30日に行なわれたリーグ・アン第4節のメス戦の会場で、パリSGのスポーツディレクターを務めるレオナルドは、「合意に至ったかのような報道もあったが、そんなことは全くない」と一蹴。さらにこう続けた。

「バルサ側からの接触はこれまで書面によるもので、27日の打診が最初のものだった。だが、それはあくまで納得できるような内容ではなく、こちらとしても契約や移籍について詰めるような状況ではない」

 報道された条件はパリSGが無下に断るような内容ではないはずで、バルサが正式に出したオファーは、違う中身だった可能性も否定できない。

 レオナルドは、「我々は彼と最高の関係を築きたいが、現時点で理想的な関係とは言い難い状況にある。もちろんネイマール本人の状況について、我々はいつだって理解を示している」と、改めて退団の可能性を示唆したうえで、次のように強調した。

「我々を納得させるような申し出があれば、ネイマールがここから去るのは当然のことだと思う。だが、現時点では、オファーが現実的なレベルまで進展していない。もし、我々が納得できれば、月曜までに移籍は決着するだろう。すべてはバルサ次第だ。」

 ことあるごとに「納得のできるものがあれば……」と強調するレオナルドだが、一体どんなオファーであればパリSGが首を縦に振るのだろうか。いずれにしても、残された時間はごくわずかだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部