映画『グリーンブック』アカデミー賞受賞記念 監督来日緊急会見が5日、都内・ザ・リッツカールトン・ホテル東京にて行われ、ピーター・ファレリ―監督が出席。ゲストとして伊藤健太郎が参加した。

トロント国際映画祭での<観客賞>受賞を皮切りに、第76回ゴールデン・グローブ賞で<作品賞(ミュージカル&コメディ部門)>を含む今年度最多の3部門を受賞。第91回アカデミー賞で例年以上に混戦した作品の中で作品賞の受賞を果たし、助演男優賞、脚本賞の3部門で受賞に輝いた『グリーンブック』。

1962年、差別が色濃い時代、黒人用旅行ガイドブック<グリーンブック>を頼りにツアーへ旅立った、ガサツで無教養だけれど人間的魅力に溢れるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)とインテリな黒人天才ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)。異なる世界に住むおじさん2人の壮大なズレに笑いつつも、胸を熱くし、最後には爽快な感動を呼ぶ実話に基づくロードムービーだ。

かねてより本作が作品賞・助演男優賞(マハーシャラ・アリ)を受賞すると予想していた伊藤。見事に予想を的中させた伊藤は「単純に直感というか。観ていてすごく素敵な映画だった。マハーシャラ・アリさんもすごく素敵な役者さんだと、一視聴者として観て直感的に『絶対獲るんだろうな』と思いました。周りの友達にも言っていましたし、僕の中では(受賞結果に)なんの不思議もなかった」とコメントした。

「車が好き」という伊藤は、ファレリー監督へ「(主人公たちが乗る)車の候補はどれくらいあったんですか?キャデラックだと思うのですが」と質問。ファレリー監督は「(実話のモデルとなった)2人が旅で実際に乗ったのはキャデラックだよ。ただ、色が黒かった。映画はモノクロームタッチの色彩設計をしたので、(黒いキャデラックでは)色味がなく疲弊してしまうと思った。そこで色味を灯って車だけはグリーンにしたんです」と答えた。

さらに、ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)でコメディエンヌぶりを魅せた伊藤は「コメディを撮る上で気をつけていることはありますか?」と聞く。ファレリー監督は「ネタから考えることは一切しない。まずは観客の方、そして自分たちが好きと思えるキャラクターを造形すること。キャラクターを好きだと思ってもらえれば、どんなジョークも受け入れてくれる。いい例は『メリーに首ったけ』だね!」と明かした。

伊藤が第42回日本アカデミー賞にて新人俳優賞・話題賞(俳優部門)を受賞したことに、「あっという間にスーパースターになりましたね!一躍有名になるというのはどういう気持ちですか?」とファレリー監督。伊藤は笑みをこぼしながら「自分でもびっくりしています!まだ追いついてないです(笑)」とハニカミ。

ハリウッド進出について触れられると「役者としてお仕事をされていただいている上で、一つ目標としているところではあるので、いつか機会があればぜひ行きたい!」とコメント。ファレリー監督は「いつか僕とお仕事をしてください!映画スターらしさをすごく感じます!」と歓迎していた。伊藤は「嬉しいな!!」と照れ笑いを浮かべ、「この言葉を忘れずに日本で頑張ります!そして、いつか『あの時のお言葉忘れていませんよね?』と言いに行きたいです!」と期待を込めた。

なお本作は、公開から4日間で観客動員数28万人、興行収入3.4億円を記録し、20億円突破を見込める大ヒットスタートを切っている。

映画『グリーンブック』は3月1日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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