Google Earthで、災害を起こす世界の気温、降水量、風速をリアルタイムで知る

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今年の日本は、各地で大きな自然災害が続いている。
実は、こうした自然現象による災害多発という事態は、日本だけに限らない、欧州や米国など、世界各国でも異常気象とそれにともなう自然災害が頻発しているのだ。

こうした中、Googleの地図アプリであるGoogle Earthは、世界の気温、降水量、風速をほぼリアルタイムで確認できる機能の提供を開始した。

今回は、その使い方を紹介しよう。


●世界の現在の気温、降水量、風速を15分ごとに表示
台風に地震、豪雨、猛暑……今年の日本は、多くの自然災害に見舞われている。
しかし、こうした異常事態は日本だけではないようだ。
ヨーロッパでは、
記録的な熱波が襲来し、ずっと山頂を覆っていた氷河が溶けたり、原子力発電所が一時的に停止したりといった事態が発生した。
北米でも、
2017年末には記録的な寒波が襲ったかと思えば、2018年7月には、カリフォルニア州で50℃以上を記録するなど、両極端な気象状態が発生している。
やはり、地球そのものに異常事態が起きていると考えた方がよさそうだ。

こうした状況を反映したからなのかどうかはわからないが、Googleが提供する地図アプリ Google Earthで、世界の気温や降水量を、ほぼリアルタイムでグラフィカルに表示できる機能が提供された。

まずは、その表示方法を紹介しよう。


Googleにログインしたら、右上の[Googleアプリ]をクリックし、メニューから[Earth]を選択してGoogle Earthを起動する。



左側のメニューで[Voyager]をクリックする。



画面が切り替わったら[レイヤ]をクリックする。



ページ下で表示したい情報を選択する。


ほぼリアルタイム(15分ごとにデータ更新)で表示できるのは、
・「現在の世界各地の気温」
・「世界の24時間の降水量」
・「世界各地の風速」
この3つだ。以下に、それぞれの画面を紹介しておこう。

・現在の世界各地の気温

現在の世界各地の気温が色で表示される。データは15分ごとに更新される。



日本周辺を拡大した。


・世界の24時間の降水量

現在の世界各地の降水量が色で表示される。データは15分ごとに更新される。



日本周辺を拡大表示した。このときは、高知県で豪雨が発生していた。


・世界各地の風速

現在の世界各地の風速が色で表示される。データは15分ごとに更新される。



日本周辺を拡大表示した。この日は、北海道で少し風が吹いていたが、全国的には強い風は吹いていない状態だった。


いずれも15分ごとにデータが更新されるので、日本で異常気象が起きているときに、ほかの地域でどのような現象が起きているかといった新しい気づきを得られそうだ。
なお、そのほかにも
・24年間に渡って測定された平均海面温度
・海底の年齢
・海底の深さのデータ
なども用意されている。

異常気象が起きると、つい日本のことだけに注意が向きがちだ。
しかし、日本のことだけでなく、地球全体を俯瞰する視点も必要だろう。
Google Earthのこの機能は、そうした視点を与えてくれる貴重な機能といえそうだ。


世界の海面温度の平均値も表示できる。日本近海は、海面温度の差が大きいエリアであることがわかる。



これは海底の年齢を可視化したデータだ。



これは海底の深さを可視化したデータだ。



井上健語(フリーランスライター)