中国では家の中でも靴を脱がない家庭が多いため、床がタイルであるほうが掃除も楽なのだろう。日本の住宅の床が板張りであることを知って驚くようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国人から見て日本の住宅の造りは気になるところが数多くあるようだ。中国メディア快資訊は6日、「日本の住宅の床は『タイル張り』でないのはなぜか」と驚きとともに伝える記事を掲載した。

 中国のマンションは一般的に内装が行われる前の「スケルトン」の状態で売りに出される。それゆえ、購入者は様々な建設業者や内装業者と家の間取りから資材に至るまで、自分で交渉しながら自分で決めていく必要に迫られる。このため、不動産を持つ人は専門家さながら、建築資材や設計に対して多くの知識を持つようになる。

 そうした中国人からすると、日本の住宅の床が木製の板張りであることは非常に驚きなのだという。なぜなら、「木製の床は汚れやすく、定期的にワックスを掛けるなどの手入れが必要になるため、中国では建材や資材としてあまり選ばれないから」という。一般的にタイル張りの床が主流なのは手入れの手間を考えた結果であり、「生活のテンポが速くなっている今、多くの中国人の若い世代は家に居る時間も家事をする時間もなくなっている」と主張した。

 逆に、日本の住宅の設計やスタイルは海外から見ても独特で人気を集めているが、中国人から見るとどこか古風な感じが漂うとし、それは木材が多く使われているからではないかと分析した。しかし、日本でこれほど木材が床材として使われている理由を知って「一気に悟りの域に達した」と主張。その理由とは「日本人は家の中を裸足で過ごすことを好み、食事や寛ぐときには床に座り、寝る時も床に寝るからだ」と説明した。布団を敷くとしても中国のようにタイル張りの床では固すぎて、断熱効果も小さく、体にとって負担となることは容易に想像できるゆえに、日本では木材の床が選ばれていることに大いに納得した様子だ。

 中国では家の中でも靴を脱がない家庭が多いため、床がタイルであるほうが掃除も楽なのだろう。日本と中国の文化には相似点も多いものだが、バスタブの有無や個室トイレの有無など、住宅に関しては相似点よりも相違点の方が多いのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)