iPhoneのWebショッピングもGoogle Payで――SafariとFirefox経由での利用が可能に


米国のGoogleが、決済サービス「Google Pay」が、Chrome以外でのPCやiOS、MacのWebブラウザ上でも利用可能となったと発表しました。

といっても、先に対応していたNFC(FeliCa)搭載Androidスマートフォンのように「PCを対応店舗のレジにかざして会計ができる」というわけではなく、対応する通販サイト(日本では、Google Playやハンドメイドマーケット大手「minne」などがあります)での決済など、Web上での利用での話です。

こう聞くとメリットが小さそうですが(とくに現状の日本では)、AndroidスマートフォンとiPhoneを混在して使っている場合などは、iPhoneで見た通販サイトでも、Androidスマホに変えることなくGoogle Pay経由で支払いができるなど、これまであった面倒が軽減されます。

従来はGoogle Payが使いにくかったiPhoneなどiOS対応機種でも、Web決済であれば、他のデバイスで登録したカードを使って買い物などの支払いができます。またカード情報の管理などはGoogle Pay上で行なわれるので、Webサイト側へのカード情報入力などの手間が軽減できる点もメリットです。

合わせてGoogle側は、今回の対応Webブラウザ拡大で(入力情報が多いため意外と面倒な)使用カード登録がPC上で行える点などもメリットとして挙げています。

対応環境としては、ChromeやSafariFirefoxなど代表的なWebブラウザをサポートし、端末は基本的に対応するWebブラウザが動作すれば制限はない模様です(少なくとも、リリースには記載がありません)。

さてGoogle Payとは、Googleの「Android Pay」と「Google Wallet」が統合され、2月にスタートしたデジタル決済サービスのこと。前者はAndroid向けのウォレットサービス(複数のクレジットカードやポイントカードなどの情報を束ねるプラットフォーム)、後者はGoogle PlayやGmailなどで使う送金サービスですが、両者が一本化されたという経緯を持ちます。

こうした経緯からGoogle Payは、これまではほとんどGoogleのサービスや対応店舗での(Android端末を持参しての)決済が主流でしたが、今後はデスクトップPCやiPadユーザーなどのネットショッピングにおいても存在感を増しそうです(もちろん、対応Webサイトが増えればですが)。

ただし、日本に目を向ければ、Google Payに一本化した今もなお、国内の電子マネーについてのサポートは弱め。楽天Edyとnanacoのみに限られているのが現状です。ユーザーの使いやすさを強化するためにも、より広い電子マネー対応が望まれてやみません。